Empowerment

Printed With Formlabs

FormlabsはDameのサクセスストーリーを一端を担ったことを嬉しく、また誇りに感じています。同社はFormlabsの3Dプリンタと材料を活用して数々の試作を行い、非常に難しい分野の商品のデザインを、賞を受け取るまでに昇華させました。

Taylor Made golf club

喜びの格差

Dame Productsの共同創設者には、寝室での「喜びの格差」を解消したいという思いから、女性が作ったバイブレーターという新しい製品のアイデアがありました。コインとラップから始まったアイデアは、すぐにスケッチに描き起こされ、モデリングされ、そして女性のための革新的なセックストイを展開するためのビジネスプランとなりました。Dameはまずデザインスタジオに商品を売り込むことから始めましたが、その回答は、パンフレットと併せて数十万ドルで商品を作ってあげますよ、というものでした。革新的な製品を作るには、他の分野に目を向ける必要があったのです。

クラウドファンディングに目をつけたDameは、Indiegogoで同社の商品「Eva」を発表しました。商品はヒットし、DameはIndiegogoにおいて女性だけのチームで最高額の資金調達を達成したチームとなりました。

共同創設者のAlexandra Fine氏にとって、クラウドファンディングと内製での3Dプリントの導入は、製造業の参入障壁が下がり、女性にとって必要な商品を作ることも以前より遥かに簡単になったことを示す事例となりました。セクシュアルな健康や喜びといった、無視されがちなカテゴリも、新たにそこに参入してくる企業が増えることでスポットライトが当たるようになってきたのです。より多くのデザイナーが、エンドユーザーからのフィードバックをデザインプロセスに取り入れる際に必要なツールや資金にアクセスできるようになり、長い間無視されてきたカテゴリであっても、より良い商品が次々と生まれる土壌ができたのです。

「私たちは、多くの人が求めるものを研究しようとDame Labsを設立しました。Formlabsとのコラボレーションで、私たちは喜びの格差を永久に解消することを目指しています。」

Alexandra Fine氏  Dame Products 共同創設者 兼 CEO

コミュニティの声を商品づくりに反映

ありふれた商品をデザインという作業は難しいものですが、人の身体に使用する商品の場合は殊のほか困難です。Dameのチームはこの課題を解決する糸口を2つ、見つることができました。1つは外注に頼らず社内で何度も試作品を製作し、あらゆる角度からデザインの微調整とテストを行うこと、もう1つはお客様からのフィードバックを可能な限り多く収集することです。

「私たちは、多くの人が求めるものを研究しようとDame Labsを設立しました。Formlabsとのコラボレーションで、私たちは喜びの格差を永久に解消することを目指しています。」

Dame Labsは、ユーザーからのフィードバックを収集する目的で、早くから設立されました。性体験は多くの人にとって非常にプライベートな問題ですが、だからこそ、Dameのエンジニアリングテクニシャン、Jaechelle Johnson氏はDameが築き上げたコミュニティを誇りに感じています。「商品に何かしらの不満を感じたお客様から、何が良くなかったのかをすごく丁寧に記したメールをいただくことがあります。商品をより良いものにするため、ご自身の性生活を詳しく話してくださる方がいるという事実は、素晴らしいコミュニティが出来上がっている証拠です。お互いに自分の意見を押し付けるのではなく、サポートし合うコミュニティです。このコミュニティのおかげで、私たちが正しい方向に向かっていること、そして必要とされている方々に意図した形で貢献ができているかがわかります。こういったフィードバックはすべて、私たちのデザインプロセスで活かされているんです。」

Taylor Made 3D printed golf club heads
Taylor Made golf club

ツールを創り出すためのツール

有益なフィードバックとは、実際的で現実的なものです。実際にユーザーに商品開発プロセスに参加してもらい、その意見を活かしたツールで喜びの格差を埋めるべく、Dameはまず独自の製作ツールに投資する必要がありました。それが3Dプリンタです。

3Dプリントを外注することも検討しましたが、外注では内製した場合のような品質管理が難しく、コストや製作期間も同社が求める水準には不十分でした。FormlabsのSLA方式3Dプリンタは、シリコン型を製作する時や、最終製品同様の外観と質感を持つ試作品が必要なケースで、特に役立ちました。

シリコン型を社内で製作できれば、外注よりも遥かに厳格にフィット感や感触を確認して微調整が行え、求める機能を備えた商品をより確実に作ることができます。Dameのエンジニアは、Formlabsのプリンタを開発プロセスに取り入れ、今では3~4個の3Dプリント製のシリコン型を駆使して1日に数十個を成形で試作できるようになりました。1つの試作品のシリコンゴムの硬化を待つ間、次の試作品を脱型し、また新しい試作品用にシリコン液を充填する準備を行うといった使い方ができます。また、脱型後の試作品の仕上げと洗浄も並行して行われます。Dameは当初、CNCや工業用の3Dプリンタで必要な精度を得ることを考えましたが、手が届くような価格帯ではありませんでした。

「SLA光造形の3Dプリンタは、樹脂製の筐体の嵌め合いを確認する際に使っていますが、圧倒的な精度が出ています。」

その成果は非常にポジティブなものでした。人間工学的な美しいデザインを持った商品が生まれたのです。セックストイは人目に触れないようクローゼットにしまいがちですが、Dameの商品は見た目も美しく、どんなモダンなベッドルームにあっても奇妙な印象を与えることがありません。

社内に成形技術を持つということは、オフィスで議論したものをすぐに形にできるという点でも非常に有意義なことです。これを最もよく表しているのが同社の商品「Grip」です。最初は何気ない話し合いの中で生まれたアイデアでしたが、チームはすぐにデザインをプリントすることにしました。すべてのプロセスは2週間で完了しましたが、社内に3Dプリンタがなければこれほどのスピードで商品開発を完了することはできなかったでしょう。メカニカルエンジニアのAmanda Couto氏は「3Dプリントでは、これでいけるだろうという推測の部分を実際に形にして確認することができます。すべての商品や部品に今まで通りの手順を踏む必要はないんです。別の角度や形状の方が上手くいくのでは、という場合は自分でそれを確認することができるんです。」

「私は3Dプリンタ無しでは仕事ができません。3Dデザインをすごく安いコストで形にできる、本当に貴重な存在です。3Dプリンタが無かったら、Dameがどう商品を作っていたのか想像もつきません。」

Dameのシリコン型製作方法

Dameがどのように3Dプリンタを駆使してシリコン型を社内で製作しているのか、その詳細をご確認ください。

※本ホワイトペーパーは現在翻訳中です。近日のアップデートをお待ちください。本資料の内容についてのお問合せは[email protected]までお問合せください。

資料のダウンロード(英語)

女性を最もよく知るのは女性です

すべてが始まったIndiegogoでのキャンペーン以来、Dameのイノベーティブなセクシュアル・ウェルネス商品は大きくヒットしています。人を中心にした研究とコミュニティからの意見に対する揺るぎない姿勢の上に築き上げられた同社は、最も権威あるテクノロジーやビジネスの出版社からも注目を集めました。最も重要なことは、同社の基盤となったDame Labsが今もなお成長を続け、チームのエンジニアが新たなアイデアをプリントし続けていることです。

Dame Labsの設立、克服したデザイン上の課題、女性のためのセクシュアルヘルスを話し合う支援ネットワークの拡大など、最初の製品を発売して以来起こったことすべてを考えると、Dameのチームは、売上の指標よりもずっと大切なもの― 自信を見出すことができます。現在、チームは新しい画期的な商品を開発し、ラピッドプロトタイピングによる試作と検証を丁寧に行い、ユーザーの期待値を上回るものを世に出し続けています。

「思えばどのステップも、私たちを前進させてくれるテストのようなものでした。リスクから単に逃げるのではなくより良く理解し、自信をつけ、チームを強化し、そしてお客様がより良い生活を送れるようにするため、商品開発を外注に頼らなくても、今や自宅やオフィスでできることはたくさんあります。売上や収益は重要な指標ですが、実際にお客様の生活に変化をもたらすことは、単に製品を売るだけでなく、もっと大きなものに結びつきます。私たち自身のやり方で、この会社は世界を変えることができます。女性が自分たちの商品や会社をデザインすることについて世界がどう考えるか。それに挑戦しているつもりです。」

そして、Dameはそれを実際に実行し続けています。

Mobile design sketches
Amanda Couto氏とJaechelle Johnson氏に聞く

エンジニアへの4つの質問

Q:気に入って、よく使うレジンはありますか?

A:Clearレジンです。壊れるまで使い続けています!私たちはかなりClearレジンを使っている方だと思います。

Q:選ぶ積層ピッチは100μmが多いですか?それとも50μm?

A:いつも50μmでプリントします。私たちの商品は人間工学的な局面で構成されたデザインなので、50μmの細かい積層ピッチの方が滑らかにプリントできるんです。

Q:FDMとSLAではどちらの3Dプリンタが使いやすいですか?

A:両方ですね。FDMは本当に初期段階で使うには良い方式で、基本的な形状を確認するのに使っています。プロセスが進んでくるとSLAに切り替えて、外観や感触を確認したり高い精度が必要な部分をプリントしています。用途が少し違うんですね。

Q:これまでの商品開発において最も成功したのは何でしょうか?

A:何といってもこれまで作り上げてきたコミュニティです。お客様がセクシュアリティについて話し合い、生活がより良いものになり、お互いに意見し合うのではなくサポートし合うのを目の当たりにするのは感動的です。

Dameが使用するForm 3+を含む総合カタログ

最新のデスクトップSLA光造形プリンタのForm 3+から5倍の最大造形サイズを持つForm 3L、自動後処理機、そして製造業向けの全レジンの情報を網羅したFormlabs SLA 3Dプリント製品の製造業向け総合カタログをご確認ください。

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Formlabsとのコラボレーション

私たちFormlabsは、お客様のニーズを是非お伺いしたく考えております。以下よりお気軽に3Dプリントに関するご相談やお問合せをお寄せください。