Form 4は確かに高速ですが、ワークフローはもっと高速化できます。ほぼ瞬時の加熱で二次硬化を脅威的な速さで行う、Form Cure(第2世代)が登場しました。所要時間がForm Cure(第1世代)の2〜8.6倍になった第2世代は容量も拡大。Form 4でプリントしたどんな造形品も楽々フィットする設計です。
「新しいForm Cureはまさに革命的でした。硬化時間が大幅に短縮され、チーム全員が大満足しています」
Cirkul 機械エンジニア、Yash Khambayat氏
Form Cure(第2世代)のリリースに加え、Tough 1500レジンも新しくなりました。Tough 1500レジンV2は、破壊靭性と薄肉構造での耐衝撃性が向上し、押出成形ポリプロピレンに匹敵する性能を実現します。さらに、DashboardとPreFormの最新アップデートでワークフローがさらに高速・効率化。詳細はこちらをご覧ください。
圧倒的なスピードで硬化を行うForm Cure(第2世代)
「弊社では1日600個ものパーツを硬化させる必要があります。旧型のForm Cureではすべてのパーツを硬化させるためには追加のユニットが必要になり、時間もコストも増加してしまいますが、新しいForm Cure(第2世代)ならより安価で効率的です」
MAKRA PRO マネージングディレクター、Matthias Krabel氏

Form Cure(第2世代)は、硬化をしていない時はオレンジ色に見える。

Form Cure(第2世代)の使用中はウィンドウが紫色になり、一目で硬化中であることが分かる。
Form Cure(第2世代)は、スタンダードレジンならわずか60秒、エンジニアリング用レジンも15分以下で二次硬化を完了させ、従来のForm Cure(第1世代)と比べて2倍〜最大8.6倍もの時間を節約できます。さらに、Form Cure(第2世代)はわずか60秒*で60°Cまで加熱し、貴重な作業時間をさらに短縮します。
*230Vバージョンでのデータに基づきます。120Vバージョンでは、60°Cに達するまでの時間は80秒です。
Form Cure(第1世代) | Form Cure(第2世代) | 高速化 | |
---|---|---|---|
GreyレジンV5 | 5分 | 1分 | 5倍 |
BioMed Amberレジン | 30分 | 5分 | 6倍 |
Tough 2000レジン | 60分 | 7分 | 8.6倍 |
High Tempレジン | 120分 | 15分 | 8倍 |
Form Cure(第2世代)は、検証済みかつ事前プログラム済みの硬化設定により、Formlabsのレジンを一貫して最適な状態に硬化します。レジンの種類を選択し、ボタンを押すだけでサイクルが開始します。Open Material Mode(OMM)でプリントしたサードパーティ製の材料も、カスタムプロファイルを保存したり、ダイヤルで時間を手動設定したりして適切に硬化できます。
新しいForm Cure(第2世代)は、48個のLEDアレイと対流式加熱システム搭載で均一なUV照射と熱分布を実現。14.5mW/cm²の照度と最高100°Cに達する加熱性能が備わっています。Form 4でプリントしたあらゆる造形品を収容できる大容量設計と、サイドヒンジ付きのドアにより、コンパクトな設置スペースでも造形品の出し入れが簡単に行えます。内部のターンテーブルはガラス製(直径235mm)で、掃除が簡単です。
Form Cure(第1世代) | Form Cure(第2世代) | |
---|---|---|
造形品の最大高さ | 185mm | 245 mm |
ターンテーブル直径 | 193mm | 235mm |
庫内最高温度 | 80°C | 100°C |
「新しいForm CureをForm 4と組み合わせることで、少ない台数でもより多くの作業がこなせるようになりました。作業スピードが向上したことで、プロジェクトの進め方も大きく変わりましたね」
Hasbro ラピッドプロトタイピングアソシエイトエンジニア、Robert Mackowiak氏

写真の電気コネクタをFlame Retardantレジンで造形する場合、Form 4とForm Cure(第2世代)を使用すると、Form 3+とForm Cure(第1世代)を使用した場合と比較して所要時間が約6分の1に短縮される。また、Form 4とForm Cure(第1世代)を使用した場合と比較すると、Form Cure(第2世代)にアップグレードすることで造形品の完成までの時間を約50%短縮可能。
積層ピッチ100μmで造形した電気コネクタの製作時間
造形時間 | 洗浄時間 | 二次硬化時間 | 合計 | |
---|---|---|---|---|
Form 4、Form Cure(第2世代) | 1時間28分 | 10分 | 15分 | 1時間53分 |
Form 4、Form Cure(第1世代) | 1時間28分 | 10分 | 2時間 | 3時間38分 |
Form 3+、Form Cure(第2世代) | 9時間43分 | 10分 | 15分 | 10時間8分 |
Form 3+、Form Cure(第1世代) | 9時間43分 | 10分 | 2時間 | 11時間53分 |
また、Tough & Durableレジン向けの追加設定もご利用いただけます。これらのレジンは、特定の形状では二次硬化中に反りやすくなる傾向にありますが、Tough 1500レジンV1.1およびTough 2000レジンには、熱を加えずに硬化する「反り低減」オプションがあります。ただし、加熱せずに硬化すると機械的特性がやや低下します。各硬化設定で得られる機械的特性を比較するには、各材料のテクニカルデータシート(TDS)をご参照ください。
Form Cure(第2世代)は、従来のForm CureおよびFast Cureに変わる製品として、Form 4/B、Form 3/B/+、Form 2に対応しています。
さらにタフに:ポリプロピレンに匹敵するTough 1500レジンV2

Tough 1500レジンV2は、破壊靭性と薄肉構造での耐衝撃性が向上し、押出成形ポリプロピレンに匹敵する性能を実現。
試作品でも実製品用部品でも、使用する材料には優れた機械的特性が求められます。Tough 1500レジンV2は、その厳しい基準に応えられるよう開発されました。Tough 1500レジンV2は、Formlabsの材料エンジニアが破壊靭性と薄肉構造での耐衝撃性を向上させ、ポリプロピレンに匹敵する機械的特性を発揮する材料となっています。
「この材料はポリプロピレンを彷彿とさせます。本物のプラスチックのような質感で、30度ほど曲げたのですがすぐにフラットに戻りました。造形も非常に精度が高く、以前のバージョンよりもはるかに良くなったと感じます」
Nolte Research and Designオーナー、John Nolte氏
曲げても瞬時に元の形状に戻るしなやかさと剛性を備えた部品、曲げ戻しの動作を繰り返す試作品、繰り返しの反りが求められる治具などの製作には、Tough 1500レジンをお選びください。
この新材料は破壊靭性が従来の10倍と、ドリル加工やネジ切り、ひび割れに強く、薄肉部のガードナー衝撃強度も3倍に向上し、割れにくい設計を実現しました。さらに、破断伸び率やロス曲げ疲労強度が非常に高く、スナップフィットやリビングヒンジのような機能を備えた、長持ちで靭性と弾性に優れた適応性の高い部品を作ることができます。
材料特性 | 詳細 | Tough 1500レジンV2 | Tough 1500レジンV1.1 | Loctite IND405レジン | PP(押出グレード) |
---|---|---|---|---|---|
引張弾性率 | 剛性 | 1490MPa | 1560MPa | 1292MPa | 1600MPa |
最大引張強さ | 強度 | 30MPa | 33.6MPa | 38.3MPa | 29.2MPa |
破断伸び | 靭性 | 51% | 63 | 119% | 125% |
ノッチ付きアイゾット | 厚い部品への衝撃における靭性 | 42J/m | 62J/m | 42J/m | 36J/m |
破壊仕事(Wf) | 低ひずみ速度での亀裂伝播に対する靭性 | 1011J/m | 102J/m | 407J/m | 〜2000J/m |
ガードナー(1/32”) | 薄いシートへの衝撃における靭性 | 5.9 J | 2.5 J | 3.4 J | 2.7 J |
荷重たわみ温度@0.45MPa | 熱耐性 | 66°C | 49°C | 53°C | 85〜100°C |
荷重たわみ温度@1.8MPa | 熱耐性 | 53°C | 42°C | 44°C | N/A |
Tough 1500レジンV2に対する徹底的なテストの結果、環境への適応性が高いSLA光造形用材料の中でも最高レベルの耐熱性と耐紫外線性を発揮することがわかりました。厳しい要件が定められる用途にも自信を持ってご活用いただけるよう、テスト結果の詳細についてはTough 1500レジンV2のテクニカルデータシート(TDS)をご参照ください。また、無料サンプルをリクエストして品質を実際にお確かめいただくことも可能です。
スピード、生産量、パーツ性能を向上
プリントのセットアップから二次硬化、ハードウェアから材料に至るまで、ユーザーが本来の業務に集中できるよう、Formlabsでは常にワークフローの効率化や使いやすさの向上、作業時間の短縮を図っています。
Form Cure(第2世代)は、大容量設計で生産性の向上と作業時間の削減を同時に実現。さらに、Formlabsの材料ライブラリに新しい仲間が加わったことで、高機能試作品や実製品用部品の造形もさらに容易になります。
Form Cure(第2世代)で二次硬化を高速化し、Tough 1500レジンV2で剛性と柔軟性を兼ね備えたパーツを造形しましょう。詳細についてはFormlabsまでお問い合わせください。