Form 4BL、遂に登場:超高速で叶える医療用大容量3Dプリント

Formlabsから、生体適合性パーツ最速でプリントできる大容量のSLA光造形プリンタ、Form 4BLが登場します。医療器具の高ボリューム生産も、大型の解剖学モデルの製作も、プロトタイプの複数製作も、Form 4BLなら一営業日中に完了できます。

  • 超高速な造形スピード:Form 4BLの2〜4倍の造形速度で、規模の大きなプリントも同日完成。
  • 大容量プリント:造形サイズはForm 4Bの4.6倍。Form 3BLより13%アップした大容量プリントで、大型の生体適合性パーツや解剖学モデル、大量の実製品用部品が1回で完成。
  • 抜群の安定性:St. Louis Children’s Hospital(セントルイス小児病院)のBrian Albers氏、Northwell HealthのTodd Goldstein氏など、業界のリーダーたちがForm 4BLの優れた安定性を強調。
  • 高い作業効率:Form 4BLは作業手順を合理化し、高い生産ニーズに対応しながら射出成形品に匹敵する表面品質を実現。

Form 4BLは単にFormlabsの技術革新を表すものではなく、プリンタの使い方をも変える製品になりました。ISO13485認証、Class 8分類の施設で製造された、硬質・柔軟性材料を含む7種類の生体適合性BioMedレジンを使ったプリントが可能です。これらの材料はすべてForm 4BLで検証済みのため、プリンタが届いたらすぐにお使いいただけます。

さらに、Form 4BLはオープンシステムにも対応。Open Material Mode(OMM)をご購入いただくと、波長405nmのUV光に対応するあらゆる光硬化性レジンやカスタムレジン* でのプリントが可能になります。オープンシステムの利用により、熟練ユーザーや研究者の方々は、Form 4BLの高度なハードウェアとソフトウェアを存分に活かしながら、これまでにない材料革新や高度な用途の開発に取り組むことができます。

* Open Material Modeで独自の生体適合性材料を使って造形を行う場合は、生体適合性と製品の安全性の検証についてはお客様の責任になります。生体適合性に関する詳細は、規制関連および品質保証に関する専門チームまでお問い合わせください。

Form 4BL 3Dプリンタの中に3Dプリント製の胴体モデルが入っている
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製品デモ:Form 4LとForm 4BL

かつてないスピード、精度、信頼性を実現したForm 4LとForm 4BLで、生産性やイノベーションを新たなレベルへと引き上げる方法をご紹介します。

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他にはない安定感を、超高速で

Form 4BLの中に胴体の解剖学モデルが入っている

FormlabsのBioMedレジンで、手術室で使用するための滅菌可能な大型解剖学モデルも造形可能。

ヘルスケア業界で働く方々は医療処置の厳しいスケジュールに間に合わせるため、常に納期の厳守が求められます。それは一回限りの手術器具や術前計画で使用する解剖学モデルの3Dプリントであっても同じです。Form 4BLは、Form 4Bと同じ革新的なテクノロジーを踏襲し、最高の造形速度と安定した造形品質を実現します。

Form 4BLは、ユーザーのペインポイントを解消し、前代機の大容量SLA光造形3Dプリンタより速く、安定感が増し、操作方法もメンテナンスも簡単になりました。レジンの予熱や自動供給もForm 3BLの5〜10倍のスピードで完了し、統合カメラでいつでもどこからでもプリント状況を監視できます。

どんな用途でも、材料や積層ピッチに応じて時速10〜80mmという業界屈指の造形速度を発揮します。Form 4Bと同様、1点だけの造形も、造形面いっぱいの複数モデルも、Form 4BLでは造形時間がほとんど変わりません。

安定性や信頼性の実現は工場から始まります。すべてのプリンタが60項目にわたる較正や品質管理検査を通過するため、Form 4BLがお手元に届いたらすぐにプリントを開始いただけます。造形中は6種類の制御システムが、温度、レジンレベル、造形時の負荷、造形ステータスを正確に測定・維持します。さらに、ユーザーは庫内搭載カメラ、予防メンテナンスリマインダ、無料Dashboardソフトウェアで、造形ステータスの確認やプリンタ管理をリモートで行えます。

消耗品も数年にわたる使用を想定して再設計され、Form 4BLのレジンタンクは75,000層以上、ライトプロセッシングユニット4L(LPU 4L)は600,000〜1,900,000層以上の造形に耐えることができます。LPU 4Lは必要に応じてユーザーによる交換が可能なため、Form 4BLを常に遅延なく稼働させることができます。

Form 4BLがセントルイス小児病院の対応速度向上に貢献

「Form 4BLの限界を試すような使い方をしてきたのですが、これまで造形に失敗したことは一度もありません。高負荷下での安定性は目を見張るものがあります」

セントルイス小児病院 3Dプリントエンジニア兼ラボマネージャー、Brian Albers氏

アメリカのミズーリ州にあるSt. Louis Children’s Hospital(セントルイス小児病院)で3Dプリントエンジニアを務めるBrian Albers氏は、整形外科や頭蓋顎顔面外科向けに、チタン製の事前曲げプレートなどを含む、解剖学モデルやサージカルガイドなどをFormlabsプリンタで3Dプリントしています。Albers氏が使用するのは、Form 3L 1台、Form 3BL 1台、Form 3B 3台、Form Auto 1台、SLS 3DプリンタのFuse 1を1台。そこに現在はForm 4BLが仲間入りしました。

Albers氏はこう言います。「かなりの部分をFormlabsのプリンタに頼っています。コストを抑えるという点でも優れていますし、プロセスが高速で高効率なこともプラスです。解剖学モデルの製作も、手作業による後処理もそこまで必要なく行えます。ちょうど先月、ラボの創設以来毎月製作してきたモデルの生産数が、ほぼ2倍になったんですよ」

臨床現場における需要は不規則なことから、「すべての依頼に対応できるよう、適切なプロセスを持っておく必要がある」とAlbers氏は言います。

「Form 4BLの造形速度には驚きました。これまでは時間がなくて対応できなかったような依頼にも応えることができていますし、何より安定感が抜群です。プリントをレンダリングして推定所要時間を確認したらわずか1時間26分と表示されていて、正直バグではないかと思いました。実際に造形が完了するまで、その数字を信じられませんでしたね」

セントルイス小児病院 3Dプリントエンジニア、Brian Albers氏

Form 4BLが届いてからわずか一週間以内に、Albers氏は手術を2日後に控えた研修医から脊椎の解剖学モデルの製作注文がうまくできていなかったと相談を受けます。

「他の3Dプリンタの場合、脊椎の解剖学モデルの造形には20時間ほどかかるので、術前計画までにモデルを間に合わせることができません。ところがForm 4BLでFast Modelレジンを使って造形したところ、わずか1時間半で完成し、同日に納品することができました。あのスピードがなければ、希望の納期に間に合わせることはできなかったでしょう」

セントルイス小児病院 3Dプリントエンジニア、Brian Albers氏

Formlabsのデスクトップサイズの3Dプリンタで骨盤や成人の脊椎などの大型の解剖学モデルをプリントする場合、複数のパーツに分けての造形が必要です。Albers氏はForm Autoを活用することで、複数パーツのプリントキューを夜のうちに処理し、翌朝組み立てられるようにしています。それが今は、Form 4BLの造形サイズとスピードにより、骨盤モデルも脊椎の全部位も、たった1回のプリントで完成するようになりました。プリントの回数も時間も減ったことで、夜間のプリントが必要なくなることも増えたと言います。

製作期間の短縮以外にも、Albers氏はこう言います。「たとえば脊椎モデルの場合、PolyJetで製作したときはレジンだけで$1600かかりました。ところがFormlabs製品で製作した場合、 脊椎一本あたり材料費$80まで削減することができました。」材料費だけでも20倍のコスト削減となり、コストパフォーマンスの高い効率的な生産が可能になります。

3Dプリント製の医療器具(左)とヘッドセットをつけてコンピュータの前に座る人(右)
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患者様一人ひとりに合った手術器具や心臓補助装置のプロトタイプなど、医療用途での造形に関するご相談をいつでも受け付けております。Formlabs Medicalチームは専門のスペシャリスト集団として、お客様や企業のニーズを的確にサポートします。

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量産に匹敵する高い生産量と商業品質を実現

Form 4BLで造形した大型モデル

Form 4Bの4.6倍になった造形サイズで、高精細な大型モデルを造形。

Form 4シリーズの3Dプリンタは非常に使いやすく、誰でも15分あれば使い方を習得できます。Form 4BLでは、この使いやすさを大容量プリンタで実現しました。Form 4BLの最大造形サイズは353 x 196 x 355mm。Form 4Bの4.6倍の大きさで、大型の医療器具やプロトタイプ、複数部品から構成されるアセンブリ、モデルなどを造形できます。

小型部品を高ボリュームで造形する場合でも、Form 4BLなら人の手による作業回数を少なく抑えながら1日に数千点もの造形が可能です。たとえば、Form 4Bでは6回のプリントが必要だったものも、Form 4BLなら2回で済みます。そのため、1日の生産量は同じでもユーザーの作業量が大幅に削減されるのです。

一回限りの患者様専用のパーツであっても、数千点にのぼる商業品の生産であっても、医療処置では完璧な精度が求められます。Form 4BLで造形するパーツはXY軸の寸法公差がわずか±0.15%と、設計時からほとんど誤差のないパーツを製作できます。

臨床試験やヒューマンファクターズの試験に使用されるパーツには、実製品並みの外観や手触りが求められます。Form 4BLで造形したパーツは射出成形によるプラスチック品と同等の表面品質を実現でき、設計から量産までの作業工程がよりシンプルになります。シャープなディテールと滑らかな表面品質を実現するのは、高度にコリメートされた光源、46µmのピクセルサイズとサブピクセル解像度を実現する最適化されたアンチエイリアス機能、剥離力の軽減、ライトタッチサポートです。

外観や手触りを確認するための試作品の製作でも、医療器具の製造に使う治具の製作でも、3Dプリントなら生産量の拡大がしやすく、迅速なオンデマンド生産が可能です。必要な時に必要なだけプリントすることで在庫を最適化し、さらに低コストで高品質な器具を届けることができます。

Adaptiivの生産拡大の可能性

「カスタムの医療器具に対する需要が高まり続けても、このプリンタがあればその需要を満たすことができ、それによって世界中のがん患者が可能な限り最良の治療を受けられるようになると信じています」

Adaptiiv 経理・運用最高責任者、Kyle Gillis氏

Adaptiivは、がんの治療法の一種である小線源療法用に、患者様一人ひとりに合わせたアプリケーターをデザインするためのソフトウェアを提供しており、AdaptiivのOn Demand Programからも注文を受け付けています。Adaptiivが注文を受けた小線源療法のアプリケーターは、Formlabsの3Dプリンタを使って製造されます。アプリケーターには、放射線を通すための2.5mmほどのトンネルなど細かな形状が複数あり、透明材料が必要です。

3Dプリントで製作した患者様専用の小線源療法用アプリケーター

Adaptiivの患者様専用の小線源療法用アプリケーターには、放射線を通すための2.5mmほどのトンネルなど細かな形状が複数ある。

医療器具の製造には、スピードと精度、そして安定感が求められます。製品スペシャリストのAllison Sibley氏は、AdaptiivのR&D施設で製造を担当しています。Sibley氏にとっては、Form 4BLのスピードのおかげで1日に何点ものプリントが可能になりました。1回目のバッチを業務時間中にプリントし、2回目のバッチは夜の間にプリントします。

Sibley氏のチームだけでなく、製品を受け取るお客様も、高速造形のメリットを受けることができています。Adaptiivで業務管理責任者を務めるShawn Hunt氏はこう言います。「品質や安定性を犠牲にせずに高速化できるものがあれば、常にそちらを選びます。Form 4BLはその[スピード]を実現してくれるんです」

「Form 4BLは素晴らしいです。かなり過酷な使い方をしていますが、プリントに失敗したことはありません」

Adaptiiv 製品スペシャリスト、Allison Sibley氏

厳しい納期が求められるAdaptiivのような用途には、プリンタの安定性が必須事項です。Formlabsの3Dプリンタは、安定感のある、規模の拡大が可能な製造方法を提供します。Form 4BLがあれば、大型の小線源療法用器具や小さめの器具のバッチ生産にも対応でき、新しいプリンタを追加しなくとも生産量を上げることができます。

「生産量の増加に伴い、1回に2つしかパーツを造形できなかったForm 4Bに比べ、3〜4つのパーツを一度にプリントできるForm 4BLの能力がまさにゲームチェンジャーになります」

Adaptiiv コントローラー、Shawn Hunt氏

生体適合性レジンとOpen Material Modeでもっと自由な造形を

Formlabsの材料ライブラリは、7種類の生体適合性BioMedレジンを含む37種類の材料が用意されています。生体適合性レジンは、様々な機械的特性を備えた医療グレードの材料を必要とするヘルスケア業界の方々のために開発されました。FormlabsのBioMedレジンは、ISO 13485およびEU MDR認証取得済みの厳しい品質管理システムのもとで製造されています。

Form 4BLにてBioMedレジンを使用することで、手術室で使用するための滅菌可能な大型の解剖学モデル、大型の医療器具のプロトタイプ、ヒューマンファクターズの試験用の器具などを製作できるほか、実製品用器具の高ボリューム生産にも対応できます。

さらに、Form 4BL向けのFormlabsレジンはプリンタでの動作検証がすでに完了しています。最適化エンジニアが造形品を何百回というテストにかけ、検証済みの造形設定を微調整し、プリンタが届いたらすぐに安定したプリントを開始いただける状態でお届けします。さらに、ご依頼に応じてBioMedレジン用のFDAマスターファイルもご用意いたしますので、製品の市場投入を早めることができます。

Open Material Mode(OMM)は、Form 4BLのご注文時に一緒にご購入いただくことが可能です。Form 4BLのスピードと精度、レジンの予熱機能を活用しながら、波長405nmのUV光に対応するあらゆる光硬化性レジンを使った造形や、カスタムレジンの開発が可能になることで、熟練ユーザーや研究者の方々が3Dプリントの限界を押し広げることができます。以下の技術記事では、医療器具メーカーのPoly-Medとrestor3dがOMMを利用して様々な課題に取り組む様子をご覧いただけます。

BioMedレジンで造形した多彩なサンプルパーツ
無償サンプルパーツ

BioMedレジンのサンプルパーツ

BioMedレジンのサンプル品にはエンボス・デボス加工が施され、カットアウトの厚みは0.5~2.0mmと、細部の仕上がりをご確認いただけます。また、本レジン固有の規制関連情報も付属しています。

無償サンプルパーツのお申込

Northwell Healthは年中無休の連続プリントを実現

Northwell Healthでは、Todd Goldstein氏が3Dプリント施設を運営し、術前計画用モデルや解剖学モデルの製作、医療器具の開発を行っています。この施設には、Form Cell付きのForm 2、Form 3、Form 3BL、Form 4、Fuse 1、そして現在はForm 4BLなど、あらゆる種類のFormlabsプリンタが顔を並べ、いずれもフル稼働しています。Goldstein氏はこう言います。「Formlabs製品では豊富なレジンが使用できるうえ、FDA認定済みのプリンタでMimicsを扱うことができます。」病院内でプリントを行う施設では、この認定が重要な要素になります。

「手術用品グレードの器具を製作していますので、レジンの生体適合性は必須条件です。開始から完了まで正しく動作するプリンタ、造形時間、それらすべてが患者様のケアに影響します。特に、厳しい納期に間に合わせようとする場合には尚更です。Form 4BLでは、これまで100%の確率でプリントに成功してきました」

Northwell Health、Todd Goldstein氏

Form 4BLで3Dプリントした造形品

Form 4BLで可能になった製作期間の大幅な短縮により、Goldstein氏は毎日さらに多くのバッチを生産できている。

24時間体制で稼働するNorthwell Healthでは、3Dプリントの作業が止まることはありません。Goldstein氏のもとにもいつ何時でも製作依頼が届くため、使用する3Dプリンタには効率性や安定性、使いやすさが絶対条件になります。Goldstein氏は、Form 4BLのセットアップについてこう言います。「非常にわかりやすく簡単でした。電源を入れれば、数分後にはプリントを開始できます。」また、以前は20時間かかっていた大型のバッチなどが8時間にまで短縮されるなど、造形時間の大幅な短縮にも気がついたと言います。

「素晴らしいスピードを発揮してくれています。このプリンタでより多くのバッチをプリントできるようになり、生産量の助けになっています。ダッシュボードの機能改善も素晴らしく、かなりヘビーに活用しています。プリンターの事前準備させ済ませておけばリモートでプリントを開始できるというのも、大きな助けになっています」

Northwell Health、Todd Goldstein氏

Goldstein氏は、「解像度も精度もプリント能力もほぼ同様なので、Form 4Bがなく、Form 4BLだけだったとしても対応できるかもしれない」と言います。これにより、大型モデルも複数パーツのバッチ生産も、いつ依頼があっても対応できます。

医療用の大容量3Dプリントを、最速で

Form 4BLは、ユーザーが感じていたペインポイントに対する、Formlabsの答えです。高速、高信頼、高精度な大容量プリントを実現することで、ユーザーの皆様にはプリントではなく、イノベーションに力を注いでいただけます。脊椎モデルを丸々造形できるプリンタで、外科医のニーズに応えます。大型の医療器具もたった1日で完成するプリント能力と、実使用を想定した医療器具のオンデマンド生産で、在庫コストや生産コストの削減も実現できます。

以下のウェビナーでは、Form 4BLの詳細をご覧いただけます。その他ご質問については、Formlabsまでお気軽にお問い合わせください。Form 4BLをお客様の用途に組み込み、事業目標を達成する方法についてお話ししましょう。