航空機のプロトタイピング:次世代エアタクシーを開発するArcher Aviation

「Form 4Lなら、大きな部品も高品質でプリントでき、手作業での仕上げもほとんど不要ですぐに使用できます」

Julien Thiebaud氏(Archer、先進技術部門デザインマネージャー)

Archer Aviation, Inc.は電動垂直離着陸機(eVTOL)のリーダーとして、次世代エアタクシーの開発で空の旅を再定義しようとしています。Julien Thiebaud氏は、航空機の内装を手がけるフルデザインスタジオで先進技術部門のデザインマネージャーを務めています。このスタジオでは、FDM(熱溶解積層)方式SLA光造形方式3Dプリント などのツールを活用し、実物大のモデルやプロトタイプを製作しています。

Julien Thiebaud氏が「当社では常に何かをプリントしていて、Archerから発表されるものはすべてどこかの時点で必ずこのスタジオを経由します」と言うように、Archerの工業デザインチームは大半の時間を高度材料を使った機能確認用試作の製作に費やしています。これらの試作品は、優れた表面品質と厳しい公差を保ちながら性能基準を満たす必要があります。そのため、3Dプリンタを選択する際は「信頼性、スピード、表面品質、カスタマーサービス」を最重要視しているとThiebaud氏は言います。

「私は車のデザインを担当しているので、こだわりが強いんです。Formlabsのように、最初から最後まで全てが素晴らしい企業に出会ったのは久しぶりです。マシンの開梱からユーザーエクスペリエンス、ユーザーインターフェース、マシンのデザインと美しさ、造形品質、そしてカスタマーサポートに至るまで、全てが完璧です」

Julien Thiebaud氏(Archer、先進技術部門デザインマネージャー)

Form 3LとForm 4のユーザーであるThiebaud氏は、ペースが速く要求の厳しいArcherのスタジオでForm 4Lがどれだけの性能を発揮できるかをテストしました。

Form 3L・FDMからForm 4Lでさらに高速化

「大型の部品だと約12時間かかりますが、同じものを3Lで作ると35時間です。これまでとは天と地の差があります。それに、今すぐ大至急でお願い、というような土壇場でのリクエストは常に発生しますが、Form 4Lを導入した今はそれに応えることができます」

Julien Thiebaud氏(Archer、先進技術部門デザインマネージャー)

Form 4L 3Dプリンタ庫内、ビルドプラットフォームに乘るブラックのパーツ

Form 4LでBlackレジン V5を使用して大型試作品を3Dプリントすると、従来の製造方法やFDM 3Dプリントよりも高速かつコスト効率よく製作できる。

3Dプリントを導入する前はCADシミュレーションで試作品をテストしたり、手作業でCNC試作品を製作・テストしており、どうしても時間とコストがかかっていましたが、3Dプリントを導入したことで時間・コストともに効率が改善されました。FDM(熱溶解積層)方式とSLA光造形方式3Dプリントにより、これまでより迅速な試作品製作が可能になったのです。

Form 4Lが登場するまで、Thiebaud氏はForm 3Lより高速で部品も軽量なため大型部品はFDMでプリントし、より滑らかな仕上げが必要な場合はForm 3Lでプリントしていました。しかし、Form 4Lでは、一部の部品のプリント時間がForm 3Lの10時間からわずか1時間に短縮されました。

「Form 4Lのスピードは、社内にある最速のFDMプリンタですら顔負けするほどです。私のチームの作業では、何か設計を始めるときにもはやFDMを考えることは無くなりました」

Julien Thiebaud氏(Archer、先進技術部門デザインマネージャー)

Form 4Lのスピードにより、チームが1週間に行える試作・検証サイクルの反復回数が増加しました。ヘッドレストの試作品では、表皮やステッチの配置をテストするための下地と取付具を3Dプリントしますが、Thiebaud氏は「Form 4Lで3Dプリントすれば、週に5つの異なる設計と5回の異なるテストを行うことができ、試作品製作の時間を半分にできる」と言います。

高性能な試作品

「構造的剛性を確保するために、シャーシの一部であるブラケットとブレースの製作が必要でした。最初はFDMで3Dプリントしたのですがうまく機能せず、その後もいくつか違う技術を試しましたが、Form 4でプリントしたらすぐに完璧なものが出来上がりました」

Julien Thiebaud氏(Archer、先進技術部門デザインマネージャー)

Thiebaud氏は、照明システム用の小型部品、輸送機器の内装デザイン(シート、ダッシュボード、キャビンのフィニッシャーなど)、そして建築用の縮尺模型などを試作しています。これらの部品の中には、高温に耐え、化学成分に対する耐食性が求められるものもあります。このような特性が求められる試作品には、Thiebaud氏はFormlabsのレジンの中で最も熱たわみ温度(HDT)が高いHigh Tempレジン(238°[email protected])を使用しています。

「試作品は量産品と非常に近い状態で使用されるので、引張強さや機械的特性が実製品用部品の性能と一致することが大切です」

Julien Thiebaud氏(Archer、先進技術部門デザインマネージャー)

SLA光造形による造形品は等方的で、試作品に求められる機能的な要求にも応えることができます。Formlabsの材料科学者はForm 4の技術を活用し、機械的特性と外観を向上させた改良版レジンをリリースし、より高速なプリントだけでなく性能の向上も同時に実現しました。

ビルドプラットフォーム上でサポート材がついた状態の透明部品

ClearレジンV5は、Form 4シリーズ3Dプリンタでのプリント用に設計されました。ClearレジンV5でプリントした試作品は、以前のバージョンに比べて透明度が上がり黄ばみも発生しにくい。

「ClearレジンV4とV5の違いには驚きました。全く同じ部品をプリントしましたが、透明度が大幅に向上しています。数日間クリアコートを塗り忘れていたことに気づかなかったことさえあり、その間も部品には何の問題もありませんでした。つまり耐UV性が大幅に向上したということがわかります」

Julien Thiebaud氏(Archer、先進技術部門デザインマネージャー)

後処理・仕上げの時間を節約

「品質は本当に素晴らしいです。Form 4を導入してからというもの、造形品の サンディングや仕上げにかかる時間が 80%削減されました。工具を使わずに、指だけで全てのサポート材を取り除けるという点が気に入っています。取り外した造形品を洗浄し、硬化させ、そしてすぐに試作品に取り付けられます。手作業での仕上げが必要な場合もごく僅かで済みますし、全体的な品質には驚かされます」

Julien Thiebaud氏(Archer、先進技術部門デザインマネージャー)

プリントにかかる時間は、様々な考慮点の一部でしかありません。3Dプリント部品の後処理と仕上げも全体の製作期間に含める必要があります。3Dプリンタで実現できる表面品質が滑らかであればあるほど、必要となる仕上げ作業が少なくなります。Thiebaud氏はこう言います。「サポート材を除去するたびに、タッチポイント(造形品とサポート材の接触点)を研磨して痕を消す必要があります。Form 4では、必要なサポート材の密度を減らすことができました。プリンタから出てきたときの造形品の表面品質は、本当に素晴らしいです。基本的には、造形品が硬化したらさっとサンドペーパーをかければ完成です。」

Thiebaud氏は当初、PreFormでライトタッチサポートを自動生成し、除去時間を最小限に抑え、表面をよりクリーンに保てるよう設計していました。経験を積むにつれ、さらなるプリントの高速化と仕上げの最小化のために、サポート材の密度とタッチポイントをカスタムで調整するようになりました。さらに、手作業で造形向きを調整し、重要な表面が新品同様の状態に保たれるようにしています。

ブラックの3Dプリント製部品

シートサイドフィニッシャーの試作品

プリンタ:Form 4L

造形時間:1時間30分

後処理時間:30分(Wash + Cure)

仕上げ時間:サンディング30分(塗装なし)

合計:2時間30分

ノンストップの信頼性

「私たちがFormlabsを見つけたとき、何よりも重視したのはプリントの信頼性でした。ノンストップで稼働してくれますし、かなり酷使しているのですが、一度も失敗することなくプリントし続けられていることに驚いています。信頼性が全てです」

Julien Thiebaud氏(Archer、先進技術部門デザインマネージャー)

Thiebaud氏は、常に何かをプリントしています。30分でCADモデルを設計できる彼は、絶え間なく試作品をプリントしています。このプリント量では、プリンタにダウンタイムが発生するとスケジュールに深刻な影響を与え、ワークフローに大規模な混乱を引き起こします。Thiebaud氏も、「Formlabsを見つけたときに何よりも重視したのはプリントの信頼性でした」と言います。

Thiebaud氏には、プリンタに送信した部品が何であれ、必ず正確にプリントされてくると自信を持って言えるシステムが必要です。Form 4シリーズプリンタでは、6つの内蔵センサーがレジン温度、レジンレベル、プリント時の荷重、プリント状態を正確に制御し、予防メンテナンスリマインダーでプリンタの確実な稼働を保証します。

「カスタマーサービスは本当に重要なのですが、その点においてもFormlabsは素晴らしいです」

Julien Thiebaud氏(Archer、先進技術部門デザインマネージャー)

トラブルシューティングが必要になったり、不明点が生じた場合には、Formlabsのエキスパートと直接会話し、デザインスタジオでの製作を計画通り進行させることができます。

高品質な試作品で常に一歩先へ

「Form 4Lなら、大きな部品も高品質でプリントでき、手作業での仕上げもほとんど不要ですぐに使用できます。このプリンタを導入して以来、ずっと完璧に稼働してくれています」

Julien Thiebaud氏(Archer、先進技術部門デザインマネージャー)

Archerの航空機を支える最先端のプロトタイピングには、スピード、精度、正確性、信頼性が求められますが、Form 4Lならその任務にもしっかりと応えることができます。精巧な表面品質が実現できること、そしてサポート材の取り外しが簡単なことで、Thiebaud氏と製作チームは、無駄な時間を排除した迅速な試作品製作を行っています。

Form 4Lの詳細、およびFormlabs製品でお客様の製品開発工程を加速させる方法については、Formlabsまでお気軽にお問合せください。