SLA光造形方式3Dプリントは、幅広い新材料で細やかなディテールと滑らかな表面を表現でき、等方性と水密性を備えた高精細な部品を製作できることから、非常に人気のある3Dプリント方式です。SLA光造形方式3Dプリンタでは、高度な材料特性と優れた表面品質、繊細なディテールを持った部品を造形できます。
本ガイドでは、SLA光造形方式3Dプリンタの仕組みをはじめ、現在多くの業界で導入されている理由、そしてSLA光造形方式3Dプリンタの導入で得られるメリットについて解説します。
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SLA光造形方式3Dプリントとは
光造形方式とは、バット光重合またはレジン3Dプリントとしても知られる、光源を照射することで液体レジンを硬化させるアディティブマニュファクチャリング方式です。
SLA光造形方式3Dプリントは、すべての3Dプリント技術の中で最速の造形速度、最高水準の解像度と精度、最も精細なディテール、最も滑らかな表面品質を実現します。もう一つ、光造形3Dプリントの主要なメリットは、使用できる材料の多様性にあります。材料メーカーの多くが、スタンダード、エンジニアリング、工業用の熱可塑性プラスチックに匹敵するさまざまな光学的特性、機械的特性、熱的特性を再現できるよう調合した、画期的なSLA光造形用光硬化性レジンを開発しています。
3Dプリンタ本体のハードウェア、ソフトウェア、および材料科学が進歩したことで、これまでより手頃な価格でSLA光造形方式にアクセスできるようになり、さまざまな企業がプロトタイピング、テスト、および量産に新たなアプローチを導入できるようになりました。
SLA光造形方式による造形品は、実製品用部品や工業用の交換部品、製造現場で使用する治具、成形型など、あらゆる業界で導入されています。その滑らかな表面品質と厳しい公差も満たせる精度は、多部品からなるアセンブリや消費者向け製品、または設計の最終レビューで使用する部品として理想的です。
より手頃で導入しやすい作業手順が開発されたことで、あらゆる規模の企業が高品質の3Dプリントを社内に導入できるようになりました。SLA光造形方式の利用により、各業界で活躍する何十万人ものユーザーが運用コストの削減や効率性の向上、そしてまったく新しいビジネスモデルの実現に成功しています。
SLA光造形方式の仕組み
SLA光造形3Dプリントは、槽(バット)またはタンクに満たした液体レジンに光源を照射することで硬化させ、3次元のオブジェクトを造形します。従来のトップダウン式のSLA光造形3Dプリンタは、液体レジンを満たした槽の上に光源が配置されていました。2011年、Formlabsの共同創設者であるMax Lobovsky、David Cranor、Natan Linderが、光源をレジン層の下に配置する反転型の光造形方式を開発しました。レジンの最下層から断面に光を走査し、一層を硬化するごとに造形面が上に引き上げられ、直前に硬化した層の下に液体レジンが流れ込む形になります。
底面が透明で、後に柔軟性も備えるようになったレジンタンクなど、いくつかの重要な技術革新が反転型光造形方式の発明につながりました。このレジンタンクの設計により、底部のフィルムが柔軟なことで造形品にかかる剥離力が緩和されるため、より大容量の反転型SLA光造形3Dプリンタの開発が可能になりました。
SLA光造形3Dプリンタは、「レジン」と呼ばれる光に反応する熱硬化性材料を光で硬化させます。SLA光造形用のレジンに特定の波長の光を照射すると短い分子鎖同士が結合し、モノマー(単量体)とモノマーが少数重合したオリゴマーが結合してポリマー(重合体)となることで、硬質または軟質形状に硬化します。
過去10年間の間にさまざまな光造形プリント工程が新たに開発されましたが、それらは主に使用する光源の種類によって分類できます。主なものは、レーザー型のSLA光造形、デジタルライトプロセッシング(DLP)、マスク式光造形(MSLA、LCD 3Dプリントとも呼ばれることが多い)です。
高度なMSLA 3Dプリントを叶えるFormlabsのLow Force Display™(LFD)プリントエンジンの構成図。
光の照射方向や光源の種類にかかわらず、SLA光造形3Dプリントの作業手順はシンプルです。造形が終わると、造形品表面に残った余分な液体レジンを除去するために、アルコールまたはエーテルによる洗浄が必要です。洗浄後、材料によっては、重合を完全に終わらせ、最適な材料特性を引き出すために二次硬化が必要になる場合があります。特定の用途での使用や審美性の向上のために、着色、コーティング、電界めっき処理などの表面処理を追加で施すことも可能です。
光造形プリントの歴史
SLA方式は1980年代初頭、日本の研究者である小玉秀男博士が光硬化性樹脂を紫外線で硬化させるという、現代の積層造形法を発明したことに端を発します。光造形(Stereolithography)という用語は、1986年にSLA方式の特許を取得し、3Dシステムズ社を設立して実用化したチャールズ(チャック)・W・ハル氏が考案したものです。ハル氏は、紫外線で硬化する材料を薄い層にし、連続して「プリント」することで立体物を作る方法であるとしました。初期はSLA光造形3Dプリンタは、価格が10万ドルを超える大型の産業機であることが多く、導入には複雑なインフラ整備とメンテナンスが必要でした。
しかし、SLA光造形方式が最初に広く普及した3Dプリント技術だったわけではありません。2000年代の終わりに他の3Dプリント方式の特許が切れ始めると、小型の3Dプリンタが登場します。小型のFDM(熱溶解積層)方式3Dプリンタが誕生したことで、アディティブマニュファクチャリングがより多くの人の手に届く存在となりました。押し出し方式が手頃な価格で利用できるようになったことで、3Dプリントが初めて広範に普及し認知度も高まりましたが、FDM 3Dプリンタでは多様な業務上のニーズをすべて満たすことはできませんでした。
デスクトップSLA光造形方式3Dプリンタが市場を席巻
小型のデスクトップSLA光造形プリンタは、以前は巨大な工業用設備に限られていた高解像度の3Dプリントを、はるかに小さく手頃な価格の設備を求めるユーザーにも提供できるようにしました。初の反転型光造形3DプリンタであるForm 1により、規模や予算に関わらずより多くのお客様がこの高度技術にアクセスできるようになりました。
初のデスクトップ型SLA方式3Dプリンタ、Form 1のプロトタイプ。
Formlabsは2015年にForm 2を発売し、それに続いてさらに幅広い材料をリリースしました。これにより、さまざまな環境で働く業務ユーザーがSLA光造形3Dプリントをより導入しやすくなりました。2019年、FormlabsはForm 3およびForm 3L SLA光造形3DプリンタでLow Force Stereolithography™(LFS)を導入しました。レジンタンク底部に柔らかなフィルムを搭載したことで、硬化後の層を優しく剥がせるようにし、造形中に各層にかかる負荷を劇的に低減します。
機能が充実したことで、カスタム部品や高精度部品が求められるエンジニアリング、プロダクトデザイン、製造、歯科、ジュエリー、その他多岐にわたる業界で3Dプリントの活用が広まりました。
活用できる用途が増えるにつれ、SLA光造形方式はますます広く受け入れられるようになりました。SLA光造形方式は、FDM(熱溶解積層)方式、SLS(粉末焼結積層造形)方式とともに現在最も普及している、プラスチックを使用する3つの3Dプリント方式の一つです。Formシリーズは、継続的な改良を経て世界をリードする業務用光造形3Dプリンタとなり、2026年時点で15万台を販売し、5億点を超える造形実績を誇ります。
LFDプリントエンジンで新たな章の幕が開ける
2024年、Formlabsはパワフルで導入しやすい光造形3Dプリントをさらに進化させ、デスクトップサイズのForm 4と生体適合性材料対応のForm 4B、さらに大容量の光造形3DプリンタForm 4LとForm 4BLをリリースしました。Form 4シリーズは、FormlabsがForm Studio 1にも搭載した次世代MSLAプリントエンジンLow Force Display™(LFD)を搭載しています。
デスクトップサイズおよびベンチトップサイズの高出力3Dプリンタがより手頃な価格で入手できるようになったことで、新しい生産の形が生まれています。企業は3Dプリントによる生産力を段階的に拡大し、サプライチェーンを内製化するとともに、不確実な市場環境に対する柔軟性と適応力を高めることができます。また、新たな材料により、これまでにはない新しい用途開発も可能になります。
LFDプリントエンジンの要となるのはバックライトユニットです。LEDによる高出力光をコリメートレンズで均一に照射し、光はレンズアレイを通過することでさらに平行かつ均一になり、暗い部分や明るい部分のムラがなくなります。
その後、光はライトプロセッシングユニット 4(LPU 4)を通過し、フィルタとマスクによって造形する層の形状に整形されます。光がレジンタンク内の液体レジンに到達すると、その面全体が硬化して層になります。一層分が出来上がるとビルドプラットフォームが持ち上がり、精密なZ軸が出来上がった層をレジンタンクの底から剥離します。
これまでの光造形方式では剥離時にかかる力が大きな課題となり、ユーザーは3Dプリンタ選定の際に造形品質、信頼性、造形スピードのいずれかを諦めなければなりませんでした。Form 4とForm 4Lでは、底面に柔らかいフィルムを搭載したレジンタンクと、新しいリリーステクスチャによって剥離力を最小限に抑えます。リリーステクスチャは独自の微細な凹凸を持つ光学フィルムで、空気の流れを作ることにより、レジンタンクがLPUに吸着するのを防ぎます。
Form Studio 1:誰でも使える業務用光造形3Dプリント
2026年、Formlabsは手頃な価格の業務用光造形3DプリンタForm Studio 1を発売。Form 4シリーズと同じLFDプリントエンジンを搭載し、699ドルから購入可能です。個人のデザイナーやホビイスト、規模を問わずあらゆる企業を対象としており、主にフィギュアやミニチュア、コンセプトモデルなどの用途に適しています。一方、Form 4とForm 4Lは、機能試作、治具・成形型、実製品用部品の製作に適しています。
Form Studio 1は、レジンの安全性への関心の高まりも反映しています。低価格のレジンの中には、皮膚感作や高いVOC排出の原因となる成分が含まれているものがあり、自宅や共有スペースでプリントするユーザーにとって懸念材料となっています。Form Studio 1の発売に合わせて、長期の皮膚接触に関する認証を取得した、低臭気の汎用材料6種類からなるAlphaレジンもリリースされました。VOC Extractorと一緒に使用すると、低化学物質排出量でUL GREENGUARD Gold認証を取得しています。
他のFormシリーズプリンタと同様に、Form Studio 1は検証済みの造形設定、自動レジン供給、取り外し可能な柔軟性のあるビルドプラットフォームを使用して、作業手順を簡素化しています。Open Material Modeを使用して、サードパーティ製の405nmレジンも使用できます。
SLA光造形3Dプリントの作業手順
1. 設計
お好みのCADソフトウェアまたは3Dスキャンデータを使ってモデルをデザインし、そのデータを3Dプリント可能な拡張子(STLまたはOBJ)に変換してエクスポートします。次に、デジタルファイルを造形準備用ソフトウェアにインポートします。このソフトウェアで造形設定を行うとともに、造形用にデジタルモデルをスライスしてレイヤー化します。Formlabsの造形準備用ソフトウェアPreFormは無料でダウンロードが可能で、サポート材の生成や造形方向の設定を自動で行えます。
3Dプリンタに慣れている上級者の方は、ここでSLA光造形用に特別な設計を施したり、 材料の節約のために内部を空洞にしたりすることも可能です。
Form 4シリーズデザインガイド
3Dプリントの成功の秘訣は、モデルを適切に設計することにあります。Formlabsのベストプラクティスに従って設計を最適化し、造形の失敗を減らしましょう。
2. 造形
通常は無線インターネット接続、USB、またはイーサネット経由で、造形準備用ソフトウェアからプリンタに造形データを送信します。
反転型のSLA光造形3Dプリンタは、取り外し可能なレジンタンクとビルドプラットフォームを使用するため、材料の変更や新しいプリントジョブの開始も簡単に行えます。Formlabs製品のように高度なSLA光造形プリンタの場合、造形中に材料を自動的に補充するカートリッジ方式となっているため、設定が正しく行われていることを確認して造形を開始した後は、造形が完了するまで無人でプリンタを運転することができます。
FormlabsのSLA光造形3Dプリンタでは、Form Mobileアプリでプリントの進捗を確認でき、オンラインのDashboardでプリンタ、材料、チームのリモート管理が簡単に行えます。
3. 後処理
ビルドプラットフォームから造形品を取り出す方法はSLA光造形3Dプリンタの種類によってさまざまですが、ほとんどの場合は手作業で造形品を剥がす作業が必要になります。Formlabsの柔軟なビルドプラットフォームは、造形品を素早く簡単に取り外せるため、手作業を減らせます。欠けや傷を防ぐことで、造形品の品質も向上します。
ビルドプラットフォームから造形品を取り外した後は、イソプロピルアルコール(IPA)、Formlabsレジン Washing Solution、またはエーテルで洗浄し、表面に残った未硬化レジンを除去します。FormlabsのForm Washと大容量Form Wash Lは、洗浄工程を高効率化する設計で、余分なレジンを簡単に除去して後処理にかかる時間を短縮します。
洗浄が完了したら、造形品を乾燥させます。その後、材料の種類によっては、造形品の強度と性能の向上、および材料特性を最大限に引き出すために二次硬化が必要になる場合があります。FormlabsのForm Cureと大容量Form Cure Lは、庫内温度と光の照射を正確に制御することで高強度の光による均一な二次硬化を実現します。
Form Studio 1でプリントした造形品は、Form WashとForm Cure、または洗浄と二次硬化を1台で行える手頃な価格のForm Studio Wash+Cureで後処理が可能です。
Form Wash(左)は、向上した攪拌機能で光造形品を自動で徹底的に洗浄可能。Form Cure(右)は、かつてないスピードと一貫した品質で、光造形品を最短60秒で二次硬化する。
最後に、造形品からサポート材を取り除き、表面に残ったサポート材の痕をサンドペーパー等で研磨して表面を滑らかに仕上げます。SLA光造形品は、特定の用途や仕上げのために、機械加工や下地処理、着色、組立が可能です。
さらに、後処理の後にサンディングやコーティング、電解めっき処理、ブラスト処理などの表面処理を施すことでさらに洗練された仕上がりになります。光造形品に高度な表面処理を施すことで、造形品にUV耐性を付加して屋外での使用に適する特性にしたり、金属やCerakoteなどのセラミックコーティング、電解めっき処理により機械的強度を強化するなど、様々な効果を得ることができます。
Cerakoteのようなコーティングは、SLA光造形品の強度や耐久性を高めながら、審美性も向上させることができる。
Form 4と他社製光造形3Dプリンタの信頼性に関する第三者試験
製品試験で世界をリードする独立した試験機関により、FormlabsのForm 4のプリント成功率は98.7%と評価されました。テスト方法と結果の詳細についてはこちらの技術資料でご確認いただけます。
SLA光造形3Dプリントが選ばれる理由
さまざまな業界でSLA光造形方式が選ばれている理由は、繊細なディテール表現、滑らかな表面品質、高精細さ、高い精度、優れた機械的特性、等方性、水密性を備えた部品を、豊富な材料を使って迅速に製作できることにあります。
速度とスループット
造形スピードの比較:電子機器コネクタ
| FDM 3Dプリント | SLA光造形3Dプリント | SLS 3Dプリント | |
|---|---|---|---|
| アセンブリ x 1(2部品) | 2時間38分 | 1時間3分 | 造形:3時間30分(冷却:6時間27分) |
| アセンブリ x 50(100部品) | 84時間 | 13時間2分 | 造形:12時間59分(冷却:13時間49分) |
比較対象のプリンタ機種と造形設定:
- FDM 3Dプリンタ:Bambu Lab X1、PLA Basic、積層ピッチ120μm、充填率15%
- SLA光造形3Dプリンタ:Form 4、Greyレジン、積層ピッチ100μm
- SLS 3Dプリンタ:Fuse 1+ 30W、Nylon 12パウダー、積層ピッチ110μm
より多くの企業が量産だけでなく迅速な試作・検証プロセスを実現するために3Dプリントを利用するようになったことで、3Dプリント方式の選定基準として造形速度がさらに重視されるようになりました。すべての方式で造形速度の向上が行われているものの、SLA光造形方式は現在利用できる3Dプリント方式の中でも最速の方式として確固たる地位を確立しています。
光造形3Dプリント方式の種類により、造形速度は異なります。一般的に、レーザーを使用するSLA光造形方式は、光源を1回照射するだけで層の断面全体を一度に硬化させることができるDLP方式やMSLA(LCD)方式よりも、各層の硬化スピードが緩やかです。
Formlabsは、業界屈指の高速造形を叶えることを最優先の目標にしてきました。Form 4とForm 4Lは、Fast Modelレジンなどの高速造形に特化して開発された材料を使った場合に、最大時速100 mm/時というスピードを実現できるよう設計されています。Form 4で行う造形はどの材料を使ってもほとんどが2時間以内に完了するため、1日数回にわたって試作・検証プロセスを繰り返すことができます。
Form Studio 1はForm 4よりも低出力の光源を使用していますが、造形速度は材料に大きく依存します。Alpha Fastレジンは最大130 mm/時で造形できるように調合されており、一般的な高さの造形品であれば、ほとんどの造形が2時間以内に完了します。他のMSLA方式プリンタと同様に、造形時間はビルドプラットフォーム上の造形品の数ではなく、主に造形品の高さによって決まります。
大容量のSLA光造形3Dプリンタではヒューマンスケールのデザインやエンジニアリングが可能ですが、Form 4Lの登場によりこれらをさらに高速で行えるようになります。Form 4Lでは、ほとんどの造形が6時間以内に完了します。プリンタの最大高さいっぱいの造形でも、ビルドプラットフォーム全体に複数の造形品を配置した大量生産でも、1日以内に造形が完了するため、大型造形品の試作・検証を同日中に繰り返したり、生産量を増やしたりできます。
造形速度の比較:Radio Flyer シートプロトタイプ
| FDM 3Dプリント | SLA光造形3Dプリント | |
|---|---|---|
| 造形時間 | 42時間3分 | 2時間37分 |
比較対象のプリンタ機種と造形設定:
- FDM 3Dプリンタ:Ultimaker S7、PLA、積層ピッチ100ミクロン、充填率20%
- SLA光造形3Dプリンタ:Form 4、Fast Modelレジン、積層ピッチ200ミクロン
これが日ごと、週ごとに積み重なれば、高速造形による高スループットのメリットは非常に大きくなります。Form 4やForm 4Lでは、射出成形のような高い生産性を誇る技術に匹敵する速度を実現します。ビルドチャンバーいっぱいの造形を数時間で1日に何度も造形できるようになることで、金型製作にかかる高額な間接費を心配することなく中程度の射出成形機にも劣らない生産量を実現できます。
豊富な材料
SLA光造形方式は、プラスチックを使用する3Dプリントの中で最も豊富な材料を使用できる。
SLA光造形用のレジンは非常に万能性が高く、何百種類もの材料が使用できます。軟質なものから硬く剛性が高いもの、ガラスやセラミック等の副材料を高い充填率で含むもの、荷重たわみ温度が高いものや耐衝撃性等の機械的特性を備えたものなど、その種類は非常に豊富です。義歯のような特殊なものから、製造業における実製品用材料に近い試作用のもの、高い負荷のかかる状況下でも機能し、様々な検証試験に耐えられるよう調合されたものまで、多岐にわたります。
また、SLA光造形3Dプリンタメーカーの多くは、クローズド型のシステムで独自のレジンを開発・製造していますが、どのようなレジンでも使用可能なオープンプラットフォームを提供するメーカーや、他社のレジンをホワイトラベル化するメーカーもあります。
これらのレジンはSLA光造形3Dプリンタ用に特化して開発されているため、射出成形のような従来のプラスチック製造方式で使用されるナイロンやABSのように、馴染みのある熱可塑性プラスチックの特性を完全に再現しているわけではありません。特定の用途に最適なレジンを見極めるには、検証の実施やデータシート、アプリケーションガイドの確認が必要になるかもしれません。しかし、ほぼあらゆる用途に対応するSLA光造形用レジンがあります。多岐にわたる機械的特性と審美的特性を選べるため、最適化された効率的な作業手順を簡単に確立できます。
正確度と精度
Rigid 10Kレジンで製作した延伸ブロー成形(SBM)用の3Dプリント製成形型は表面が滑らかで寸法精度が高く、従来のスチール製金型を使った成形品と比べてもほとんど見分けがつかないボトルを製作できる。
正確度と精度は、製造から歯科まであらゆる業界で極めて重要です。SLA光造形3Dプリントは、現在市場にある3Dプリントソリューションの中でも、最も高い正確度を持つものの一つです。
正確度とは、CADモデルの寸法をどれだけ忠実に再現できるかを意味します。一方、精度は同じ寸法をどれだけ繰り返し再現できるかによって定義されます。機械加工で実現できる正確度と比較した場合、業務用SLA光造形方式の3Dプリンタは標準的な機械加工と精密機械加工の中間に位置します。ただし、精度は光造形3Dプリンタを製造するメーカーによって異なり、レジンの硬化に使用する光源の種類、コンポーネントの品質、および各コンポーネントを組み合わせて一つの製品として機能させるためのエンジニアリングおよびキャリブレーションに依存する場合があります。また、精度は材料にも依存します。硬い材料は柔軟な材料よりも精度が高く、造形もしやすくなります。
例えばForm 4/BおよびForm 4L/4BLでは、Precision Modelレジンを使って、造形表面の99%を超える範囲でデジタルモデルとの差異を100μm以下に抑えた高精度な修復モデルを製作できます。より大型のモデル(81~150mmのフィーチャー)では、Greyレジンを使用した場合のXY方向の寸法公差は通常±0.3%(下限:±0.15mm)です。
Formlabs SLA光造形3Dプリンタは密閉型・加温機能付きで、毎回ほぼ同一条件で造形できるため高い再現性が得られます。また、原材料を溶かす熱可塑性樹脂ベースの技術と比較して造形温度が低いことも、精度の向上に影響しています。光造形方式では熱ではなく光を使うため、室温に近い温度で造形が行われ、造形品に熱膨張や収縮に起因する不具合が生じません。
Form 4とForm 4LのLFDプリントエンジン、特にLPU 4に含まれる高解像度液晶ディスプレイとコリメートレンズにより、各造形品の断面が非常に高い正確度で再現されます。リリーステクスチャとレジンタンク底面の柔らかいフィルムのおかげで造形中の剥離力が低減され、精度の再現性が高く、精密さに優れた造形品が出来上がります。
精細なディテールと滑らかな表面品質
光造形3Dプリンタは、丸みを帯びたエッジなどの複雑形状でも積層痕がほとんど残らず、滑らかな表面品質の造形品を製作できる。
SLA光造形3Dプリンタは、滑らかな表面品質と精細なディテールを持つ部品の製作に最適です。光造形による3Dプリント品は後処理作業がほとんど不要でありながら、射出成形など従来の製造方法に匹敵する外観を簡単に実現できます。一方、FDM方式による3Dプリント品は積層痕が目立ちやすく、SLS方式の3Dプリント部品はざらついた質感の表面が特徴です。
SLA光造形品の表面品質は、量産された消費者向け製品のような外観と手触りを備えた実製品の製作に適しています。ラピッドツーリングなどの二次工程も可能になります。
SLA光造形プリンタはFDMプリンタよりも表現可能な最小サイズが小さく、SLS 3Dプリンタのような繊細な表現が得意です。光造形3Dプリンタで使用する光源は、フィラメント押出機よりもはるかに精密な形状に制御できるため、より細かなフィーチャーや薄壁構造にも対応できます。また、光源はSLS 3Dプリンタで粉末の焼結に使用するレーザーよりも低出力で済むため、より高い精度で硬化が可能になり、結果的により細かな表現が可能になります。
FDM方式の造形品は積層痕が目立ちやすく、複雑なフィーチャーで寸法誤差が生じる場合もある。一方、SLA光造形による造形品はシャープなエッジと滑らかな表面品質を備え、積層痕もほとんど目立たない。
等方性
3Dプリントでは一度に一層ずつ積層して造形するため、造形品は造形中の向きによって強度にばらつきが生じ、X、Y、Z軸で特性が異なる場合があります。
FDM(熱溶解積層)などの押し出し方式の3Dプリントは、造形プロセスで生じる層間の違いにより、異方性を持つことが知られています。こうした異方性により、特定の用途ではFDMの有用性が制限され、補うために造形品の形状をさらに調整する必要が生じます。
一方で、SLA光造形方式では優れた等方性を備えた造形品を製作できます。造形品の等方性にはいくつもの要素が関わります。材料の化学特性と造形プロセスを組み合わせることで、これらの要素を緻密に制御できます。造形中、レジンの成分は共有結合を形成しますが、層を重ねる間、造形品は部分的にしか反応していない「グリーン状態」にあります。
グリーン状態では、レジンに重合可能な官能基が残っており、層をまたいで結合を形成できます。最終硬化によって、造形品に等方性と水密性が付与されます。分子レベルでは、X、Y、Z方向の面の間に違いはありません。治具や実製品用部品、機能確認用試作など、意図した通りに機能することが求められる部品の製作が可能です。
水密性
SLA光造形方式による造形品は、硬質のフィーチャーや内部チャネルを持つ形状でも連続性を維持できます。空気や流体の流れを制御・予測する必要のあるエンジニアリングや製造用途において、水密性は重要な要素です。SLA光造形方式で実現できる水密性により、エンジニアや設計者は、自動車、生物医学研究における空気や流体の流れに関する問題を解決したり、キッチン用品などの消費者向け製品用の部品検証を行うことができます。
OXOはSLA光造形方式の水密性を活かし、写真のコーヒーメーカーのように空気や流体の流れがある製品向けに、丈夫な機能確認用プロトタイプを製作しています。
カスタム部品や少量製作で作る水密性部品やガスタイト(空気の漏れない)部品も、海洋研究や水中ロボット工学、持続可能な技術工学、石油・ガス産業、防衛産業など、さまざまな業界で必要とされています。3Dプリント方式の中にはこういった部品に最適なソリューションを提供できるものもありますが、「アディティブ・マニュファクチャリング部品は多孔質で加圧環境では使用できない」というのが一般的な認識です。
しかし近年、この仮説は完全に覆されるようになっています。SLA光造形方式では、水密エンクロージャや完全防水の部品を製作できます。米国海洋大気庁(NOAA)やロードアイランド大学などの機関は、低コストで高品質なSLA光造形3Dプリント製の試験および研究装置を導入することで、海洋研究で驚異的な前進を遂げています。
Clearレジンで3Dプリントした部品を搭載した写真のツールのように、新たな形状や複雑な形状の試験装置、サンプル採取装置を容易に試すことができる。
3Dプリントではオンデマンド製作が可能なため、研究に使用するカスタム治具を海上でも製作することができ、費用対効果も高くなる。
3Dプリント製水密エンクロージャの耐圧試験結果
本技術資料では、検証結果の詳細と、手頃な価格で水密エンクロージャを3Dプリントでカスタム製作するガイドラインをご紹介します。
SLA光造形3Dプリントの活用法
光造形方式による3Dプリント製部品は、イノベーションを加速し幅広い業界や用途でビジネスをサポートします。高機能材料と驚異的な寸法精度、誰でも使いやすい作業手順により、試作から量産まであらゆる段階での部品製作を可能にします。3Dプリント技術がより手頃な価格で拡張性の高いものになるにつれて、実製品用途やマスカスタマイゼーションが例外ではなく標準となりつつあります。
エンジニアリングとプロダクトデザイン
3Dプリントを活用したラピッドプロトタイピングにより、エンジニアやプロダクトデザイナーは、アイデアを現実的な概念実証モデルに変え、それを実製品と同じような外観と機能を備えた精巧な試作品へと発展させ、量産に向けた一連の検証段階へと製品を進められます。
用途:
製造
メーカーは、工具や成形型を試作したり、カスタムの工具・成形型・製造補助具を直接3Dプリントしたりすることで、従来の製造方法よりはるかに低いコストと短い納期で、生産工程を自動化し、作業手順を合理化できます。これによって製造コストと不良品発生率の低減、品質向上、組立工程の高速化、従業員1人あたりの生産性最大化等が実現しています。
用途:
歯科
デジタルデンティストリーは、人為的な要因によるリスクや不確実性を減らし、作業手順の各段階で一貫性、正確度、精密さを高めることで、患者ケアを向上させます。3Dプリンタなら、優れた適合性と再現性を備えたさまざまな高品質カスタム製品や装置を、低い単価で製作できます。
用途:
医療
手頃な価格の業務用デスクトップ3Dプリントは、高度にカスタマイズされた治療や装置を医師が提供し、患者一人ひとりにより適切に対応するための助けになります。医療機関の時間とコストを大幅に節約しながら、医療で大きな効果をもたらす用途への道を開きます。
用途:
- 手術計画のための解剖学的モデル
- 医療機器および手術器具
- 装具および義肢
教育
光造形3Dプリンタは、没入体験型学習や先端技術研究を叶える多機能ツールとして、科学、工学、芸術、設計等のいわゆるSTEAM科目をサポートしながら、創造性を高め、本物の業界で使用されているものと同等の技術に触れる機会を提供します。
用途:
- 研究開発
- ファブラボとメイカースペース
- 様々な分野での教育ツール
ジュエリー
ジュエリー業界では、CADと3Dプリントを使用してデザインのプロトタイプを迅速に製作し、クライアントに試着してもらい、鋳造できる状態の作品を大量に生産します。デジタルツールを使用することで、ワックスカービングのような手間やばらつきが発生せず、均質でシャープなディテールまで繊細に表現した作品を製作できます。
用途:
- 精巧なカスタム試作品
- ゴム成形用マスター原型
聴覚学
聴覚の専門家や耳型製作所では、デジタルの作業手順と3Dプリントを使い、耳かけ型補聴器や聴覚保護具、カスタムの耳栓・イヤホンなどに用いる高品質なカスタム製品を、より安定した品質で大量に製作しています。
用途:
- 補聴器
- 防音保護具
- 消費者向けオーディオ製品
SLA光造形3Dプリント用材料
SLA光造形3Dプリント用の材料は万能性が高く、スタンダード系・エンジニアリング系・工業系の熱可塑性樹脂に匹敵する様々な光学的・機械的・熱的特性を持つレジンが使用できます。ESDセーフや難燃性など、特に製造業で問題となりやすい懸念事項に対応すべく特別に調合されたレジンや、業界でお馴染みのプラスチックの機械的特性を再現するよう調合されたレジンなどがあります。配合や化学組成によっては、純シリコン、ポリウレタン、セラミック部品の製作が可能なレジンもあります。また、光造形3Dプリントでは最も豊富な種類の生体適合性材料が利用でき、実製品、医療器具、ポイントオブケアでの3Dプリント、医療処置のイノベーションなど、新たな可能性が開かれます。
特定の材料の使用可否は、メーカーやプリンタによって異なります。Formlabsは、独自に調合した45種類以上のレジンを揃えた、最も充実したレジンライブラリを提供しています。
複雑な形状でもコスト効率良く製作可能な3Dプリントは、イノベーションを促進すると同時に、最適な材料を使えばそこで生まれた新たなアイデアを検証し、実際の製品として具現化することができます。Formlabsの材料は、マスカスタマイゼーションによる消費者製品、手術器具、歯科用インプラントや器具、治具、ラピッドツーリング、その他さまざまな用途でご利用いただけます。Formlabsの光造形3Dプリンタは、こういった活用法をもっと身近なものにします。
スタンダードレジン
スタンダードレジンはSLA光造形3Dプリントの主力材料ですが、特殊な特性を持つものも多くあります。Clearレジンでは無色の造形品を製作でき、研磨することで光学的な透明度に近い仕上がりにできます。Fast ModelレジンとAlpha Fastレジンは、それぞれ最大100mm/時と130mm/時で造形でき、あらゆる方式の他の3Dプリント材料よりも高速です。
Formlabsのスタンダードレジンは、様々な用途や業界で求められる部品を製作できるよう、スピードと一貫性を重視した配合になっています。デザインレビュー用プロトタイプのマットなグレースケールの造形品から、内部が見える模型や成形型用にClearレジンで造形した透明な造形品、ブランドやクリエイティブなビジョンに合わせたColorレジンのカスタムカラーの造形品まで、スタンダードレジンはSLA光造形3Dプリントの主力材料です。Formlabsは、Form 4シリーズ用のレジンとForm Studio 1用のAlphaレジンという、2つのスタンダードレジンのラインを提供しています。
| 材料 | 詳細 | 代表的な用途 |
|---|---|---|
| Fast Modelレジン (Form 4 Series) Alpha Fastレジン (Form Studio 1) | 最大100 mm/時(Fast Model)または130 mm/時(Alpha Fast)の造形速度 | コンセプトモデル ラピッドプロトタイピング |
| Grey, Black, and Whiteレジン (Form 4シリーズ) Alpha Model, Grey, Black, Whiteレジン (Form Studio 1) | 滑らかでマットな表面品質 高精細 | コンセプトモデル ラピッドプロトタイピング 治具 マスキング治具 |
| Precision Modelレジン(Form 4シリーズ) Alpha Modelレジン(Form Studio 1) | マットな表面で細部やテクスチャを正確に再現 高精度 | 精密なディスプレイモデル ミニチュアやフィギュア 歯科修復モデル(Precision Model) |
| Clearレジン (Form 4 Series) Alpha Clearレジン (Form Studio 1) | 研磨することで光学的な透明度に近い仕上がりを実現 | 光学的な透明性が求められる部品 ラピッドプロトタイピング 透明な成形型 ミリ流体工学 |
| Colorレジン (Form 4 Series) | カスタムカラー 鮮明でカラフルなパーツ | カラー、材料、仕上がり(CMF)を一致させたラピッドプロトタイピング 色分けされた治具や固定具 カスタムカラーの実製品用部品 |
エンジニアリング&製造業向けレジン
Rigid 10Kレジンはガラスを高い割合で充填した材料で、射出成形など、大きな荷重がかかっても曲がらないことが求められる工業用部品の製作に適している。
Formlabsのエンジニアリング用レジンは、エンジニアリングや製造業の作業工程で発生する特定のニーズに応えられるよう開発されており、新たな活用法を可能にすると共に既存の作業を合理化し、現地でのテストを簡素化します。これらの材料は、ABS、シリコン、PEEKなど、業界で馴染みのある材料と同等もしくはそれ以上の性能を備えています。非常に硬く剛性の高い材料から、耐衝撃性の高い丈夫な材料、繰り返しのサイクルによる曲げ伸ばしにも耐えられる柔軟な軟質材料まで、幅広い材料を取り揃えています。ユニークな特性を持つスペシャルティ材料には、ESD対策済みのレジンや難燃性レジン、さらに純セラミックや純シリコン材料など、これまでデスクトップサイズの3Dプリンタでは利用できなかった高機能材料が含まれています。
FormlabsのFlame Retardant(難燃性)レジンは、自己消火性を備えたハロゲンフリーの部品を製作できる、UL 94 Blue Card認証取得済みのスペシャルティ材料。
Silicone 40Aレジンは、 エンジニアやプロダクトデザイナーにとって馴染みのある機械的特性を備えた純シリコン材料。
| 材料 | 詳細 | 代表的な用途 |
|---|---|---|
| Toughレジン | 高強度で丈夫な、機能的で動的負荷にも対応する材料 圧縮・伸張・曲げ・衝撃に破損せず耐えられる ABS・HDPE・PP・PEに類似した特性を持つ様々な材料 | ハウジングや筺体 治具や固定具 コネクタ 耐摩滅性のある試作品 |
| Rigidレジン | 充填材を高い割合で含み、曲げに強い、高強度・高剛性の材料 耐熱性、耐薬品性 荷重下でも寸法が安定 PEEKや、ガラス・繊維を充填した熱可塑性樹脂の剛性を再現 | 治具・固定具・治工具 タービンやファンの羽根 流体・エアフロー部品 電気機器の筐体や自動車用ハウジング |
| Flexible & Elasticレジン | ゴム・TPU・シリコンのような柔軟性 曲げ・屈曲・圧縮に耐えられる 裂けることなく反復サイクルにも耐えられる | 消費者製品のプロトタイピング ロボット向けのコンプライアント機能 医療機器や解剖模型 特殊効果用の小道具や模型 |
| Silicone 40Aレジン | 身近に利用できる初の100%シリコン3Dプリント材料 注型シリコンの優れた材料特性 | 機能確認用試作、検証用ユニット、シリコン部品の小ロット量産 カスタム医療器具 柔軟な治具やマスキング治具、ウレタンやレジンの注型用の軟質成形型 |
| High Tempレジン | 耐熱性 高い精密さ | 高温の空気・ガス・流体の流路 耐熱性マウント、ハウジング、固定具 成形型やインサート |
| Flame Retardant(難燃性)レジン | 高温もしくは発火源のある屋内や工業環境向けの、難燃性、耐熱性、耐クリープ性に優れた硬質材料 | 航空機や自動車の内装部品 消費者向けもしくは医療用電子機器の保護部品や内部部品 カスタム治具・固定具、交換部品 |
| ESDレジン | 電子製品の製造作業手順を改善するESD対策材料 | 電子機器製造用の治工具 静電気防止試作品や実製品用部品 部品の取り扱いや保管用のカスタムトレイ |
| Polyurethaneレジン | 優れた長期耐久性 UV、温度、湿度に対する安定性 難燃性、滅菌への対応、耐薬品性、耐摩耗性注意型 | 自動車・航空宇宙・機械向けの高性能部品 丈夫で頑丈な実製品用部品 丈夫で長期使用可能な機能確認用プロトタイプ |
| Alumina 4Nレジン | 純度99.99%のアルミナのテクニカルセラミック 非常に優れた熱的・機械的特性と伝導特性 | 断熱・絶縁部品 高負荷に耐える工具 耐薬品性、耐摩耗性を備えた部品 |
| Clear Castレジン | 灰が残らない 熱膨張が少ない 高精度 | インベストメント鋳造で作る金属製の実製品用部品の原型の内製 |
歯科用レジン
Formlabsの歯科用レジンにより、歯科技工所や診療所でクリアアライナー、サージカルガイドやスプリントなどの生体適合性器具、さらには総義歯や永久修復物といった高度な口腔内用途の製品を迅速に製造できます。
Formlabsのエコシステムは、調整や較正を必要とせず毎回正確な造形品を製作できる、シンプルなオールインワンの作業手順を歯科専門家に提供します。多岐にわたる器具を扱う大規模なラボや診療所から、特定の用途に特化した小規模な診療所まで、Form 4Bと歯科用レジンの豊富な材料ライブラリでどなたにも最適なソリューションが見つかります。
| 材料 | 詳細 | 代表的な用途 |
|---|---|---|
| Precision Modelレジン | 造形表面積の99%を超える範囲でデジタルモデルとの差異を100 μm以内に抑える、修復モデル製作用の高精度材料 | 着脱式ダイ模型 クラウン・ブリッジ模型 インプラントアナログ模型 診断用模型 |
| Fast Modelレジン | Formlabs最速の歯科材料で、49秒に1点のペースで歯科モデルを造形可能 | 熱成形モデル 歯列矯正器具モデル |
| Greyレジン | 造形速度と精度、優れた審美性のバランスが良い | 診断用モデル フィットテストモデル |
| Surgical Guideレジン | インプラント埋入用サージカルガイドの製作に最適な、オートクレーブ対応で生体適合性を備えた次世代3Dプリント材料 | サージカルガイド パイロットドリルガイド ドリルテンプレート デバイスサイジング用テンプレート |
| Dental LT Clearレジン | 硬質の咬合スプリントやナイトガード用の、長期使用可能な生体適合性材料 | 硬質の咬合スプリント 硬質のナイトガード |
| Dental LT Comfortレジン | 磨くことで簡単に高い透明性が得られる長期使用可能な生体適合性材料 | 柔軟性のある咬合スプリント 柔軟性のあるナイトガード |
| デジタル・デンチャー | デジタルデンチャーの製作が可能な、手頃な価格でアクセスしやすいClass II分類の長期使用可能な生体適合性材料 | 最終義歯 トライイン義歯 |
| Premium Teethレジン | 審美性と口腔内機械的特性が向上したClass II分類の生体適合性ナノセラミック材料 | 人工歯 トライイン義歯 フルアーチのインプラントサポート修復物 |
| Custom Trayレジン | カスタム印象トレイの高速3Dプリントを可能にする生体適合性レジン | カスタム印象トレイ |
| Temporary CBレジン | 優れた辺縁適合性、強度、審美性を備えた、5種類のシェードから選べる歯の色を再現したレジン | クラウン ブリッジ インレー ベニア オンレー |
| Permanent Crownレジン | 優れた強度を備え、4種類のVITA Classicalシェードで本物の歯の色を再現した長期使用可能な修復物を製作可能なセラミック充填レジン | シングルクラウン インレー オンレー ベニア |
| IBT Flexレジン | 高精度なインダイレクトボンディングトレイやダイレクトコンポジット修復ガイドを製作可能な柔軟性・生体適合性を備えた材料 | インダイレクトボンディングトレイ ダイレクトコンポジットレジン修復ガイド |
| Soft Tissueレジンスターターパック | 取り外し可能な軟組織コンポーネントを製作可能な柔軟材料 | インプラント模型用の軟組織 歯肉マスク |
医療用レジン
Formlabs BioMedレジンにより、医療従事者は高精度かつ生体適合性を備えた、患者ごとにカスタマイズした解剖学モデル、手術器具、医療器具を製作し、患者ケアを改善。
Formlabs BioMedレジンは、医療グレードの材料を必要とする医療従事者のために設計されており、高い性能と生体適合性が必要とされる幅広い用途でご利用いただけます。BioMedレジンファミリーの材料はすべてISO 13485認証取得済みの工場で開発・製造され、一般的な消毒・滅菌方法にも対応しています。
| 材料 | 詳細 | 代表的な用途 |
|---|---|---|
| BioMed Whiteレジン | 硬質で不透明なホワイト材料。長期の皮膚接触(30日超)、または短期の骨・組織・象牙質・粘膜接触(24時間未満)が発生する用途での使用承認取得済み | 実使用目的の医療器具およびその部品、患者専用のインプラントサイジングモデルおよび型、カッティングおよびドリルガイド、手術器具およびテンプレート、生体適合性型、治具・固定具、手術室で使用可能な解剖学モデル |
| BioMed Blackレジン | 硬質かつマットな質感のブラック材料。長期の皮膚接触(30日超)および短期の粘膜接触(24時間未満)が発生する用途での使用承認取得済み | 医療器具およびその部品、生体適合性を備えた成形型・治具・固定具、患者の身体に接触する実製品用部品、消費者向け製品 |
| BioMed Amberレジン | 硬質かつ半透明な材料。長期の皮膚接触(30日超)、または短期の骨・組織・象牙質・粘膜接触(24時間未満)が発生する用途での使用承認取得済み | 実使用目的の医療器具、インプラントサイジングモデル、カッティングおよびドリルガイド |
| BioMed Clearレジン | 硬質かつ透明な材料。長期の皮膚接触(30日超)、呼吸ガス経路、粘膜接触(30時間超)、または短期の骨・組織・象牙質接触(24時間未満)が発生する用途での使用承認取得済み | ガス経路器具を含む実製品用器具、生体適合性プロトタイプ・成形型・治具・固定具、可視化およびインプラントのサイズ確認用モデル、細胞培養・バイオプロセス用器具。 |
| BioMed Durableレジン | 衝撃、破損、摩耗に対する耐久性。透明長期の皮膚接触(30日超)および粘膜接触(30時間超)、または短期の組織・骨・象牙質接触(24時間未満)が発生する用途での使用承認取得済み | 患者専用器具、使い捨て器具、生体適合性および耐衝撃性が求められる実製品用器具や部品。 |
| BioMed Elastic 50Aレジン | 軟質でシリコンのような材料。半透明長期の皮膚接触(30日超)、または短期の粘膜接触(24時間未満)が発生する用途での使用承認取得済み | 長期の皮膚接触が発生する快適な医療器具、手術室で外科医が参照できる生体適合性のある軟組織モデル |
| BioMed Flex 80Aレジン | 硬質ゴムライク。半透明長期の皮膚接触(30日超)、または短期の粘膜接触(24時間未満)が発生する用途での使用承認取得済み | 生体適合性を備えた柔軟な医療器具や部品、短期的な粘膜接触が発生する医療器具、手術をサポートする硬めの組織モデル。 |
ジュエリー用レジン
ジュエリー用レジンは、カスタムジュエリーのプロトタイピングや製作に最適な材料。
Formlabsのジュエリー用レジンは、鮮明なセッティング、シャープなプロング、滑らかなシャンク、表面の繊細なディテールを確実に再現できるように設計されています。カスタムジュエリーを製造する小売店やデザイナーから大量生産を行う大規模な鋳造工場まで、顧客向けの試着品、すぐに鋳造できるカスタムジュエリー、再利用可能なジュエリー用成形型の原型を製造できます。
| 材料 | 詳細 | 代表的な用途 |
|---|---|---|
| Castableレジン | インベストメント鋳造用材料 鋳造しやすく、複雑なディテールの再現としっかりとした形状維持が可能 | カスタムジュエリー |
| High Tempレジン | 加硫ゴム成形用の高強度・高耐熱性材料 | 再利用可能な成形型の原型 |
| Greyレジン | 精細なディテールを備えた試作品やカスタム試着品の製作に適した万能材料 | ジュエリーの試作品 試着品 |
Formlabsが遂にオープンに
Formlabs Developer Platformでお使いの3Dプリンタの可能性を最大限に引き出してみませんか。Formlabsの3Dプリンタで、波長405 nmに対応するあらゆる光硬化性レジンや、波長1,064 nmに対応するパウダーを使用できるようになり、造形設定のカスタマイズやソフトウェアとの統合機能の開発も可能になります。
SLA光造形3Dプリントによる内製を実現
SLA光造形方式を社内に導入する企業が急激に増えた背景には、さまざまな要素が影響しています。高品質のSLA光造形方式3Dプリントが手頃な価格で利用できるようになったこと、プリンタ自体が使いやすくなり信頼性が高まったこと、材料がより高機能化したことなど、さまざまな背景を受けて新しい用途が続々と開拓されています。エンジニアやメーカー、医療従事者、その他にもあらゆる種類の企業が光造形3Dプリントによる内製化のメリットを実感しています。
SLA光造形3Dプリントを身近に利用できるメリットは組織のあらゆる側面に及びます。主な利点は、内製によるコスト削減と社内・顧客向けリードタイムの短縮、サプライチェーンの管理と外部の影響からの保護、そして事業の成長に合わせた生産規模の拡大です。
コストの削減と製作期間の短縮
SLA光造形方式3Dプリントは、外注や機械加工のように他の複雑な製造方法にかかる高いコストと長い製作期間を削減できます。3Dプリントなら高額な金型や治工具の製作、段取り作業が不要で、異なる形状の造形品も同じ装置で迅速に製作できます。
3つの部品からなるゲームコントローラーのアセンブリ試作品。2種類の材料を使用して3Dプリントし、色のコントラストを再現。
ラピッドプロトタイピング:Battle Beaver Customsのゲームコントローラー
Form 4で実現できる驚きの造形速度により、Battle Beaver Customsは当日中にプロトタイプを製作可能になり、新製品をより早く市場に投入し競合他社をリードしています。
| 試作品アセンブリ | 外注 | 3Dプリントで内製 |
|---|---|---|
| 設備 | - | Form 4 White and Blackレジン |
| 製作期間 | 7日間 | 5時間 |
| コスト | $250 | $15 |
Unilever Slice 750mLボトル用にRigid 10Kレジンで3Dプリントし、機械のシェルホルダーに設置した成形型。標準のパイロット型と同じプロセスウィンドウで、最終的な工程をしっかりとテストすることができた。
ラピッドツーリング:Unileverのブロー成形ボトル
UnileverとSerioplastは、ベンチトップサイズの光造形3DプリンタForm 3LとRigid 10Kレジンを使用し、従来の工業用延伸ブロー成形(SBM)機の圧力にも耐えられる成形型を、迅速かつ効率的に製作しています。
| 200ユニットの生産 | 加工で製作した金型 | 3Dプリント製の成形型 |
|---|---|---|
| 設備 | CNC加工機による内製または外注 | Form 3L Rigid 10Kレジン |
| パイロットテストまでの製作期間 | 6〜8週間 | 2週間 |
| 型製作コスト | $2,500〜$10,000 | $500〜$1,000 |
削減可能なコストと時間を算出
Formlabsの3Dプリンタでどれだけのコストと時間が削減できるのか、FormlabsのインタラクティブなROI計算ツールで是非ご確認ください。
サプライチェーンの管理
3Dプリントによる内製は、業界によって活用方法が異なります。MicrosoftやRivianのような大企業の多くは、社内メーカーを運営することを選択し、エンジニア、デザイナー、製造チームが集中ラボにパーツを依頼しています。その他の企業、特に設計や試作・検証プロセスの反復に重点を置き、従業員に高度なCAD関連の専門知識がある企業では、各設計者のデスクにプリンタを設置する分散型アプローチが好まれています。Form 4のように手頃な価格で導入しやすいデスクトップサイズのプリンタは、このような作業環境を可能にし、変化し続ける従業員やオフィス環境に迅速に対応できます。
一元化・分散化のどちらの場合でも、3Dプリントによる内製化で従業員が作業手順をより管理しやすくなり、事業全体のコストと不確実性を減らせます。
需要の高まりに応じて生産規模を拡大
Form 4のようなデスクトップサイズの3Dプリンタは「プラグ・アンド・プレイ」のため、電源を入れれば誰でも簡単に15分で使いこなせるように。
造形する部品数や造形量によっては、デスクトップ型3Dプリンタへの投資は数ヶ月で回収できます。コンパクトサイズの3Dプリンタであれば、初回は必要な生産能力分の台数のみを導入し、その後需要の増加に応じて台数を追加することで、無駄のない生産規模拡大を行うことができます。また、3Dプリンタを複数台導入すれば、異なる素材で同時に造形を行う柔軟性を得ることもできます。
Formlabsのプリンタはすべて、造形準備ソフトウェアのPreFormと、プリンタの監視や管理を効率化するDashboardを使用します。模型やコンセプトのプロトタイプにForm Studio 1を使い、機能確認用プロトタイプ、成形型・治工具、実製品用部品の製作へと進む際に、Form 4またはForm 4Lを追加する、などといったことも可能です。
複数台の3Dプリンタを高効率に運用するには
SLA光造形方式やSLS方式3Dプリンタの複数台運用は、決して複雑なオペレーションではありません。どんな企業でもわずか1〜2日で複数台の光造形・SLSプリンタをセットアップして運用を開始できます。本ガイドでは、複数台のプリンタを活用した4つの成功事例を通じて、生産量や造形品の種類を問わず、効率的な作業手順を構築する方法をご紹介します。
SLA光造形3Dプリントで内製を始める
Form 4とForm 4Lは、業界をリードする材料ライブラリ、簡単な作業手順、信頼性と正確度の高い造形エンジンを兼ね備えた、超高速のマスク式SLA光造形3Dプリンタ。
Formlabsは、手頃な価格で高速造形ができ、幅広い材料特性を備えた高品質な造形品を製作できる、デスクトップおよびベンチトップサイズのSLA光造形3Dプリンタを提供しています。Formlabsの光造形3Dプリントのエコシステムは、使いやすさと、手作業が必要な工程をできる限り少なくすることを重視して設計されています。
まずはSLA光造形で実現できる品質を直接手に取ってご確認ください。ご希望の材料で3Dプリントした無償サンプルパーツをお届けいたします。
お客様のビジネスに最適な3Dプリントソリューションをお探しの場合は、1対1の相談セッションをご予約ください。選択肢の比較、ROI評価、テストプリントなどについてご相談いただけます。