Meticuly、Whiteナイロンで患者に最適なソリューションをカスタム製作

部屋に置かれたSLS 3Dプリンタ

タイの医療機器メーカー Meticulyの高度な3D設計・製造工程では、すべての段階で正確性と精度が求められます。Meticulyは、3Dプリント製のインプラントを利用する様々な手術に対応するため、3Dセグメンテーション、インプラント設計、カスタムインプラント生産など、包括的なソリューションを提供しています。

Meticulyの子会社であるOSS3Oは、医療現場でのアクセス性と治療スピードの向上を目的として、「箱型工場」、つまり病院内に直接配置できる統合型3Dプリントシステムを提供し、患者固有にカスタマイズされたインプラントやサージカルガイドを医療現場で直接製造できるようにしています。OSS3Oは、モジュール式のハードウェア、クリーンルーム対応の環境、スマートな製造ソフトウェアを組み合わせ、高品質な医療器具を患者の近くでオンデマンド製造できるようサポートしています。

Meticulyのネットワークでは、3Dプリント製のチタンインプラントに極めて高い精度と解像度が求められるような複雑な症例が、医師や病院から日常的に持ち込まれています。Meticulyは、治療プロセス全体でこの精度を維持するために、Fuse 1+ 30WプリンタでNylon 12 Whiteパウダーを使用してプリントした術前計画用モデルを活用しています。これらのモデルは手術室内に持ち込まれ、術中の外科医をサポートします。

OSS3Oは3Dプリントをさらに進化させ、カスタム開発のポイントオブケア製造システムを病院に導入し、独自の院内ソリューションの開発を指導しています。

「このような術前計画モデルやサージカルガイドがない場合、ある場合に比べて医師が不正確な判断を下す確率が上がり、患者の手術結果や回復の質に影響を与える可能性があります。高精度で表面品質に優れ、造形速度も速いFuseシリーズはおすすめの製品です」

Meticuly シニアプロセスエンジニア、Thanachai Boonchuduang氏

骨モデル
技術資料

切削・穴あけ用の骨のシミュレーションモデルの製作

このアプリケーションガイドでは、SLA光造形方式3Dプリンタで骨模型の製作に使用できる材料や、切削・ドリル用の骨の解剖学モデルの内製プロセス全体について解説します。

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医療イノベーションのロードマップ

医療用3Dプリント品が展示されている

Meticulyのソリューションは、複雑で高度な技術を要する手術の準備・実行をサポートする。画像はNylon 12 Whiteパウダーで製作した手術計画モデルにチタンインプラントを組み込んだもの。手術の成功に不可欠な存在。

Meticulyの創業者たちは、2015年に世界初の中手骨プロテーゼを開発した際、外科医の間で術前計画の精度や一貫性、効率の向上に対するニーズがあることを把握したと言います。それから2年後、Meticulyが創設され、患者固有のインプラント製作に対してタイのFDAの承認を取得しました。

それ以外の様々な手術や医療器具に対しても2017年以降に承認や認可を取得し、頭蓋顎顔面外科手術の最先端ソリューションを提供する企業として、さらなる地位を確立していきました。米国では、頭蓋顎顔面用メッシュ製品がFDA 510(k)の認証を取得しました。これは、デジタル設計と徹底した検証プロセスだからこそ達成できた重要なマイルストーンです。

このイノベーションを医療現場の近くにも拡大するため、OSS3Oはサージカルモデル、ガイド、インプラント製作向けの現場設置型統合3Dプリントシステムをタイの大手病院に導入しました。これにより、治療期間の短縮や手術精度の向上が実現できたほか、医療チームが患者ごとに完全カスタマイズされた医療を現場で提供できるようになりました。

「Fuseシリーズは、コンパクトで信頼性が高く操作も簡単なので、医療現場での使用に最適です。病院は、より迅速かつ正確で完全パーソナライズされたケアを、必要とされるまさにその場所で提供できるようになります」

OSS3O 取締役副社長、Kanin Sirichatchai氏

外科手術用医療器具
パネルディスカッション

精密手術を支える3Dプリント製医療器具:臨床、商業、規制の観点から

Formlabs主催のこのオンデマンドパネルでは、医療システム、商業用医療機器企業2社、FDAの視点を取り入れながら、医療業界における3Dプリントの現状を深掘りします。

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SLSを医療現場に導入

3Dプリント製の眼窩模型と手の骨格模型

Fuse 1+ 30Wで造形したパーツは寸法精度が高く、術前計画モデルへの正確なインプラントの組み込みが可能。Whiteナイロンが骨の機械的特性と外観を忠実に再現し、手術前に外科医が実際の手術に近い環境で準備できるようサポートする。

手術前の準備や計画、練習において、最も重視されるのはなんといっても精度と一貫性ですが、病院に3Dプリントを導入する際はそれ以外にも考慮すべき点があります。

生物医学工学や3D設計スキルの教育プログラムが成長しているにもかかわらず、医師、医療従事者、病院の技術者の大多数はデジタル設計や製造技術に精通していません。OSS3Oでは、この複雑で多層的な問題に取り組み続けています。3Dプリントで作成したモデルは、患者の治療成果の向上や手術室のコスト削減に役立つ一方、初期費用が高額なため、病院が新しい技術への投資をためらう原因にもなっています。この技術に馴染みがないことも、3Dプリントの運用や設計を取り入れるうえでの課題です。Boonchuduang氏は「病院には使いやすく統合されたソリューションが必要」と言います。

OSS3Oが提携病院に導入を推奨するSLS 3Dプリントの選定を行った際、従来型のSLS(粉末床溶融結合)方式プリンタも検討しましたが、設置に必要なスペースや手順が複雑であることがわかったと言います。「SLSプリンタの多くは、病院に設置するには大きすぎるんです。病院などの施設には、巨大な機器をまかなえるだけの電源を備えた大きな部屋はありません」とBoonchuduang氏は付け加えます。OSS3Oの顧客である病院に必要なのは、コンパクトながらパワフルなSLSでした。「Fuse 1+ 30Wプリンタは、他のSLS装置よりもはるかにコンパクトなので導入の敷居が下がります。このコンパクトなハードウェアこそ、医療現場での導入が実現した要因です」とBoonchuduang氏は語ります。

骨モデル
技術資料

3Dプリント製の解剖学モデルを活用し、術前計画と患者との合意形成を強化

この技術資料では、外科医や技師が患者のスキャンデータをもとに3Dプリントで解剖学モデルを製作する実践的な方法を解説します。CT/MRIスキャンのセットアップ、データセットの分割、3Dプリント可能な形式へのファイル変換など、さまざまなステップにおけるベストプラクティスもご紹介しています。

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パウダーだから実現できることがある:Nylon 12 White

3Dプリント製の骨盤モデル

整形外科手術用のモデルには、精度、サイズ、表面品質、色、機械加工性などに高い基準が求められるが、Fuse 1+ 30Wプリンタで白色のナイロン材料を使うことで、外科医は実物に近いモデルで手術の練習を行うことができる。

MeticulyとOSS3Oが求めているのは、病院のどこでも多用途に利用でき、手術用カッティングガイドやインプラント適合モデルを安定した生産スケジュールで確実に製作できるソリューションです。術前のスタディモデル、3Dプリント製のチタンインプラントのサイズ確認用モデル、手術用のカッティングガイドなど、どのパーツにも手術とインプラントの成功を確実にする高い精度が求められます。

Fuseシリーズで精度と機能性の課題を解決できることがわかった後も、1つ問題が残っていました。骨を模倣でき、チタンインプラントが実際にどのように機能するかを外科医や患者が視覚的に把握できるような、白色の材料が必要だったのです。

大型の産業用システムでは白色のパウダーが提供されていますが、導入にかかる費用が高額で、コストがメリットを上回ってしまっていました。Boonchuduang氏のチームは、一度に全ての条件を満たすソリューションを見つけることができずにいましたが、コンパクトで手頃な価格のFuseシリーズで白色のパウダーが利用できると知り、状況が変わります。

「Fuseシリーズのことは前から知っていて、その精度と一貫性は気に入っていましたが、この時私たちは白い材料を必要としていたんです。Formlabsが白色のSLSパウダーを開発していると聞いて、すぐにFormlabsのタイの担当者に連絡しました」とBoonchuduang氏は言います。

OSS3Oは、Nylon 12 Whiteパウダーの利用を開始してから新規顧客を獲得し、Fuse 1+ 30Wで白色材料を使った造形を継続的に行っています。プリント中に周りの未焼結パウダーが造形品を支える自己支持型のSLSプリントチャンバーは、複数の部品をまとめて造形できるため、日々の作業効率と生産性が向上しています。

「手術室での術前計画にNylon 12 Whiteパウダーを使えることが非常にいいですね。同日中にパーツを手に入れられるのも大きいです。以前は、大型のFDMパーツが完成するまでに数日かかっていましたから」

Meticuly シニアプロセスエンジニア、Thanachai Boonchuduang氏

術前計画用のSLSホワイト材料

3Dプリント製下顎骨

Meticulyは、SLS 3Dプリントで1日に複数のモデルを製作。外科医の手元に術前計画用ツールが届くまでのリードタイムを短縮し、患者の体験も向上させている。

昨今、3Dプリントや3Dデザインなどの先端技術を病院に導入する動きが日々加速しています。3Dプリントは患者の生活や医療現場に多大な影響を与える計り知れない可能性を秘めていますが、Meticulyのような企業がその導入を容易にすることで、その可能性を実現し始めています。

Fuseシリーズの導入で成功したMeticulyの事例は、手頃で使いやすい技術が病院や患者に即座に変化をもたらせることを実証しています。Meticulyは、インプラント製作向けに「箱型工場」アプローチを開拓し、OSS3Oを通じてパワフルかつコンパクトなソリューションを展開することで、単なるテクノロジーの利用者ではなく、地域の医療の未来を切り開く重要な存在となっています。

Fuse 1+ 30WとNylon 12 Whiteパウダーを組み合わせることで、外科医や医療従事者が、患者の治療成果をより良いものにし、医療現場でより生産的で効率的なワークフローを実現できます。

Fuseシリーズに関する詳細は、FormlabsのWebサイトをご覧ください。また、医療用3Dプリントのエキスパートへのお問い合わせも、Formlabsまでお気軽にご連絡ください。