技術白書
Formlabs Logo

ToughレジンV5を使用する

ToughレジンV5を使用する

ToughレジンV5は、アクリロニトリルブタジエンスチレン(ABS)樹脂の質感や多くの重要な機械的特性を再現します。ABSは、強度と柔軟性をバランスよく備えた、非常に一般的な熱可塑性物質です。Tough Resin V5は、高い応力や歪みにも耐えられるように開発された、強度の高いエンジニアリング用の試作品を製作できるレジンです。スナップフィット式の接合部や一体丁番などを含む、「本物とよく似た働きをする」プロトタイプや組み立て部品を製作する時に使う素材としてご検討ください。さらに仕上げを行う場合は、Tough Resin V5で造形したパーツを機械加工することも可能です。

Tough Resin V5の積層ピッチは50ミクロンと100ミクロンです。

靭性とは、破壊する前にエネルギーを吸収する材料の能力を指します。靱性のある素材は、エネルギーを吸収し続けると、単に粉砕するのではなく、その前に変形します。言い方を変えれば、靱性のある素材は脆い素材よりも「曲がり」が少し大きいと言えます。

靭性は、応力-ひずみ曲線の下の面積としても定義されます。靱性のある素材は一般的に、強度(素材が耐えうる応力)と柔軟性(伸張または歪みパーセンテージ)をバランスが良く備えています。このため、応力、歪み曲線下の面積は、伸張が少なく非常に強い素材よりもはるかに大きくなります。このことは、各素材が破砕前に吸収できるエネルギー量に直接関わってきます。Formlabs Tough Resin V5は、Standard Resinよりも剛性が低く、より大きな伸びに耐えることができます。

最適な用途:

  • 高応力コンポーネント
  • スナップフィット機能や一体丁番
  • 加工
  • 周期的負荷
  • ABSのような特性や感触が求められるプロトタイプ
  • 重圧の掛かる環境下で幾何学的な精度が求められるプロトタイプ

不向きな用途:

  • 非常に細かい特徴や薄い壁
  • 鋼性の高いプリント
  • 高温環境での使用
  • 一定負荷

備考:

Tough Resin V5の性能や特定の材料特性の詳細については、安全データシート(SDS)およびテクニカルデータシート(TDS)をご参照ください。Formlabsの材料の安全性や取扱方法の詳細は、SDSを一次情報源としてご参照ください。

他材料との比較

 ABS樹脂1Formlabs
Toughレジン
TOTL032
Formlabs
スタンダードレジン
(二次硬化後)3
弾性率2.5 GPa2.7 GPa2.8 GPa
伸び率18%24%6.2%
ノッチ付きアイゾット衝撃強さ234.9 J/m38 J/m25 J/m
各Formlabsレジンの性能特性の詳細については、材料特性データシートのライブラリをご参照ください。

ToughレジンV5で造形する

Tough Resin V5で造形する際は、サポート材を使用し、ビルドプラットフォーム上で直接造形しないでください。非常に容積の大きいパーツをプリントする場合は、サポートのタッチポイントのサイズも大きくしておくべきです。

Tough Resin V5で造形したパーツは、スタンダード系レジンで造形したパーツよりもビルドプラットフォームから取り外しにくい場合があります。その時は、熱風を吹きかけると、ビルドプラットフォームが温まり、取り外しやすくなります。

仕上げ

Tough Resin V5で造形したパーツをイソプロピルアルコール(IPA)で20分間洗浄します。Form Washは、アルコールバスを攪拌し、設定した時間が経過するとバスから造形品を取り出します。

ToughレジンV5で造形したパーツをIPAに20分以上浸さないでください。Tough Resinは、IPAにそれ以上長い間浸すと、パーツが柔らかくなりすぎ、強度が低下することがあります。

二次硬化の要件

ToughレジンV5の機械的特性を最大限に引き出すには、二次硬化が必要です。

Form Cureで二次硬化する際の推奨設定(時間と温度)をご参照ください。