Fuseシリーズに新製品が登場　SLSで実製品用途の表面品質をかつてないほど簡単に実現

Formlabsはこの度、Fuse Blast Polishing SystemとFuse Sift Glovebox Bundleを新たにリリースします。SLS（粉末焼結積層造形）方式で実製品用途でも見劣りしない表面品質の部品をより簡単に、そしてFuseエコシステム内で効率的に製作できるようになります。

Fuse Blast Polishing Systemを追加することでSLSの工程が一段とパワーアップし、お客様の目に触れる実製品用途でも自信を持ってお届けできる優れた表面品質の部品を、シンプルでコスト効率の高い一連のパッケージの中で製作できるようになります。簡単に取り付け可能なモジュールで、複雑な他社製品による表面処理はもう必要ありません。場合によっては、コーティングやベーパースムージング（溶剤噴霧）にも代わる品質を発揮します。Fuse Blast Polishing Systemはシンプルで手頃な追加装置でありながら、工業品質の優れた表面仕上げを可能にします。SLSワークフローに追加するだけで、高額な設備に何万ドルもかけずに社内で完結できます。ブラスト処理と研磨処理の両方を自動化し、大まかにパウダーを除去した状態から消費者の目に触れても見劣りしない、実製品用途で使用できる製品へと変身させます。

Fuse Blast Polishing Systemの他にも、Fuse Siftに追加できる新製品として、Fuse Sift GloveboxとFuse Sift Parts Carrierが造形品の移動や後処理をきれいかつ簡単に行えるようサポートします。

SLS 3Dプリントは、消費者製品のプロトタイピングから実製品用部品のスケーラブルな生産まで、あらゆる用途で急速に支持を集めています。Fuseシリーズはこれまでも、工程のあらゆる面をサポートする包括的で手頃なSLS製品として存在感を発揮していましたが、今回発表となる新製品でさらにパワーアップします。すでにFuseシリーズをご利用中のお客様は、作業量を増やすことなく実製品仕様の部品の生産量を拡大できますし、小規模ビジネスやスタートアップ企業の場合には工業品質の生産パワーを手頃な価格で社内に導入するチャンスとなります。

SLS 3Dプリント方式は、精度の高さと細かなディテールまで完璧に再現した工業品質の部品が製作できることから、実製品用途や機能試作の用途でポリマーを使う他のどのアディティブマニュファクチャリング技術よりも選ばれている方式です。しかし、SLSの造形品の表面はややザラついた粉っぽい質感のため、こういった用途への導入拡大を躊躇する企業があることも事実です。

Fuse Blastなどのブラスタは表面に付着したパウダーの除去には最適ですが、審美性が求められる用途ではどうしても研磨処理が必要になります。Fuse Blast Polishing Systemは、Fuse Blastですでに作業時間やコストを削減できているお客様には嬉しい、簡単に外付け可能な装置です。

Fuse Blast Polishing Systemは、薬品で表面を溶かしたり粗さを削り取ったりする研磨とは異なり、造形品の表面に研磨用メディアを吹き付けて衝撃を加えることで滑らかにします。これにより、より迅速かつコスト効率良く滑らかな手触りの表面を実現できます。ベーパースムージングやコーティングと比べた場合、すでにあるブラスト装置で研磨も施せるようになれば、簡単で低コスト、かつすべての作業を一つのシリーズで完結でき、高額なハードウェアの追加購入やトレーニング、業者への外注が必要ありません。

^{* Fuse Blast Polishing Systemは、$2,699でFuse Blastに追加可能なアドオン装置です。Fuse Blast本体の価格は$10,999ですが、この比較表には含まれてません。これは、他の研磨方式でも事前にパウダー除去やブラスト処理を行う装置が別途必要となるためです。
** Sdr（展開面積比）：このパラメータは、平面定義領域に対して、定義領域の追加表面積にテクスチャが占める割合を表しています。完全に平らな表面の場合、Sdrは0になります。}

Fuse Blast Polishing Systemは、既存のFuse Blastに追加することで機能強化を可能にする製品です。簡単に外付けが可能なモジュール型スロットは、Fuse Blastの右側に取り付けが可能です。オペレーターは別の機械を用意することなく、同じFuse Blast本体でガラス製メディアを使ったパウダー除去とPolish Media（研磨用メディア）を使った研磨とを簡単に切り替えることができます。メディアの切り替えが可能なことで、仕上がり要件や用途に応じてワークフローを自在にカスタマイズでき、手頃な価格とシンプルな手順で作業工程をワンランクアップさせることができます。

Fuse Blast Polishing Systemは、提供するすべての製品を改善し続けるというFormlabsのコミットメントを体現する製品です。今回の新製品追加により、Fuse BlastはSLSの作業工程全体を改善する、これまで以上に自己完結型のソリューションとなりました。Fuseシリーズは世界で最も選ばれているSLS 3Dプリント製品で、世界で販売されている粉末床溶融結方式3Dプリントの50%を占めています。その人気の秘密は合理化された包括的なワークフローにあり、今回Fuse Blast Polishing Systemが加わることで更なる機能強化が実現します。

SLS 3Dプリントはこの数年で飛躍的な進化を遂げました。Fuseシリーズのようなパワフルな機械も、複雑な手順や特別なトレーニングは必要ないことを証明してきました。これまでのように複雑な仕組みではなく、部屋を丸ごと一つ占拠してしまうほどの設置面積も必要ありません。しかし唯一変わっていないことは、他のどの3Dプリント用材料でも同じように、パウダーの管理が必要なことです。

Fuseシリーズのお客様から継続的に寄せられるフィードバックの一つが、Fuse Siftには作業エリアのフード下を密閉状態にできる包括的なソリューションが必要だ、というものでした。Fuse Sift Glovebox BundleはFuse Sift Glovebox PanelとFuse Sift Parts Carrierからなるバンドル製品で、造形品の取り出し作業でパウダーの飛び散らない密閉環境を作り出します。

Fuse Sift Glovebox Panelを取り付けることでFuse Siftの前面が密閉される形になり、パネルについているグローブに手を入れて作業エリア内でパウダーケーキを崩し、造形品を取り出すことができます。ちょうどFuse Blastのグローブと同じような状態です。Fuse Sift Glovebox Panelは、パウダーケーキからの造形品の取り出し作業をユーザーが完全にコントロールできる状態を維持しながら、完全密閉型の作業環境を提供します。

ビルドチャンバーからFuse Siftにパウダーケーキを取り出したら、ビルドチャンバーをFuse Sift Parts Carrierのスロットに装着します。こうすることでFuse Siftで取り出した造形品をCarrierの中に保持・保管でき、CarrierごとFuse Blastや次の後処理場所に移動することができます。

FormlabsはNylon 12パウダーのパッケージにも変更を行いました。これまで6kgのプラスチック容器だったものが、今後は10kgのバッグで販売されるようになります。この変更により、プラスチック容器から出るプラスチック廃棄物を83%削減でき、お客様はSLSパウダーの購入を業界標準の単位で行えるようになります。

さらに、様々な用途で連続生産や生産量の拡大を目指すお客様にも、パウダーのボリュームディスカウントをご利用いただけるようになりました。50kg以上のパウダーをまとめてご購入のお客様は、20%以上のディスカウントをご利用いただけます。造形単価分析により、可能な限り安価な価格をご提案いたします。詳細については、Formlabsまでお気軽にお問い合わせください。お客様の用途や使用量、保管場所や造形量に合わせて、最適な価格ティアをご紹介します。

Fuseシリーズをご利用中のお客様は、すでに革新的な製品開発や効率的な生産に関する限界を押し広げています。お客様とのパートナーシップや「常により良い製品を作り続ける」という共通する理念により、Formlabsでは製品開発を加速し、お客様の日々の業務に大きな変化をもたらす機能の開発に集中することができています。

今回SLSワークフローに追加となる新製品、Fuse Blast Polishing SystemとFuse Sift Glovebox Bundleは、これまでのSLSの課題できるものと信じています。外注に頼ることなく、実製品品質の部品を内製で、そして造形から後処理まで作業場を汚すことなく簡単かつシンプルな手順で生産できること、これが多くのお客様の望みです。

新製品は、FormlabsのWebサイトからご購入いただけます。パウダーのボリュームディスカウントに関する詳細についても、お気軽にFormlabsにお問い合わせください。