技術白書
Formlabs Logo

Formlabs Resin Washing Solution

Formlabs Resin Washing Solution

Formlabs Resin Washing Solutionは、造形品からレジンを除去する不燃性の洗浄溶剤です。IPAと同等の洗浄力を持ちながら、溶剤が飽和状態になる前にIPAの約2倍の量のレジンを溶解させることができます。どんな作業場でも安全にご使用いただける洗浄用溶剤で、溶剤の補充回数が少なく済むことから造形品1点あたりのコストを削減できます。

Formlabs Resin Washing Solutionは、Form Wash V2およびForm Wash Lの溶剤として推奨されています。

alttext

Formlabs Resin Washing Solutionの取り扱いについて

Formlabs Resin Washing SolutionはGHSによる不燃性分類を獲得し、保管および環境、健康、安全(EHS)懸念を払拭できます。Formlabs Resin Washing Solutionを使用する際は、非反応性の使い捨て手袋(ニトリルまたはネオプレン)を着用してください。

危険:

Formlabs Resin Washing Solutionの安全データシート(SDS)に記載されている内容を常に一次情報源としてご参照ください。

洗浄工程

Formlabs Resin Washing Solutionは、Form Wash V2またはForm Wash Lで使用できます。

Formlabs Resin Washing Solutionの使用ガイド

Formlabs Resin Washing Solutionで造形品を洗浄するには:

  1. 洗浄容器に溶剤を入れます。ウォッシュバケット(Form WashまたはForm Wash Lなど)にFormlabs Resin Washing Solutionを入れます。別の容器に水を満たします。造形品が完全に水に浸かる大きさの容器であること、容器に蓋がついていることを確認してください。また、水の代わりにIPAを使用することで乾燥時間を短縮することもできます。
  2. IPAで洗浄する時と同じように、造形品を洗浄します。Formlabsのサポート記事Form Wash/Form Wash Lの洗浄時間設定に記載の内容に従ってください。
  3. 洗浄サイクルが完了したら、プリントをもう一つの容器に移し30~60秒間水に浸します。攪拌は必要ありません。
    • Formlabs Resin Washing Solutionで洗浄後、8時間以内に部品をすすいでください。Formlabs Resin Washing Solutionで濡れた造形品が溶剤を吸収して膨張し、精度や機械性能が低下する場合があります。
  4. すすぎが完了したら、造形品をバケットから取り出して自然乾燥させます。乾燥すると造形品が通常の見た目に戻ります。自然乾燥には4~6時間かかります。乾燥時間を30~60秒に早めるには圧縮空気を、30~120分で乾燥させるにはファンを使用してください。
Form Cure L V2のユニットにResin Washing Solutionの泡が発生している様子

備考:

Resin Washing Solutionで洗浄した後、まだ濡れている造形品を二次硬化させると、機器が損傷する恐れがあります。Form Cure V1およびForm Cure L V1では、内壁の反射フィルムが曇り、効果が低下します。Form Cure V2およびForm Cure L V2では、ドアの内側のフィルムが膨らんで剥がれます。

  1. Form CureまたはForm Cure Lに造形品を入れ、後処理を行います。二次硬化を行う際は、最良の結果を得るために、お使いのレジンの推奨事項に従ってください。

ビルドプラットフォームのクリーニング

ビルドプラットフォームもFormlabs Resin Washing Solutionで洗浄した場合は、再度使用する前にビルドプラットフォームを徹底的にクリーニングしてください。

  1. 清潔なペーパータオルでビルドプラットフォームを乾拭きします。
  2. IPAで濡らしたペーパータオルを使って、ビルドプラットフォームに残っているレジンや溶液の残留物を取り除き、再度プラットフォームを乾拭きします。

使用済み溶剤の交換

Formlabs Resin Washing Solutionの使用可能期間はIPAの2倍で蒸発量も最低限のため、溶剤の補充や交換頻度が少なく済みます。洗浄後も造形品にレジンの薄い膜が残っている場合は、溶剤がレジンで飽和しているため、溶剤を交換する必要があります。

Form Wash L V1およびForm Wash L V2(ファームウェアバージョン1.4.0以降)では、溶剤モニターを使用してレジン洗浄液の飽和度を追跡できます。

または、比重計を使って溶剤の飽和度を監視してください。Form Washの備品として含まれている比重計でFormlabs Resin Washing Solutionの比重測定を行うと、正しい値を測定できません。比重計は、0.900~1.000の比重を測定できるものを使用してください。Cole-Parmer社が販売しているものなどが該当します。未使用のFormlabs Resin Washing Solutionの比重は0.94です。使用済みResin Washing Solutionの比重が0.975を超えると、最終洗浄用途として完全には効果を発揮できなくなります。

Formlabs Resin Washing Solutionがレジンを溶かすことで過飽和状態になると、造形品を水に浸すことで得られる効果が失われます。定期的に水を交換し、地域の規則に従って水溶液を処分してください。

こぼれた溶剤の処理

Formlabs Resin Washing Solutionがこぼれても、直ちに火災や健康上のハザードはありませんが、こぼれた箇所に油分が残り滑りやすくなります。Formlabs Resin Washing Solutionの揮発速度は非常に遅いため、こぼれてしまった場合、自然に乾くことはほとんどありません。

Formlabs Resin Washing Solutionがこぼれた時の清掃方法:

  1. 使い捨てのニトリル手袋を着用します。
  2. ペーパータオルで余分な溶剤を吸収します。
  3. それだけでは足りず、まだ溶剤が残る場合は、濡れたペーパータオルで拭き取ります。
  4. こぼれた溶剤の清掃に使用したツール(溶剤を染み込ませたペーパータオル、溶剤で濡れた手袋など)は、地域の規制に従って不燃性の廃棄物として処分してください。

使用済みFormlabs Resin Washing Solutionのリサイクルまたは処分

Formlabs Resin Washing Solutionは、時間の経過とともに溶解した液体レジンを蓄積し、洗浄効果が低下します。造形品の表面品質を最良に保つために、洗浄がきれいに行えない場合は溶剤を交換してください。

危険:

Formlabs Resin Washing Solutionの安全データシート(SDS)に記載されている内容を常に一次情報源としてご参照ください。

廃棄

汚染されたFormlabs Resin Washing Solutionを安全に廃棄するには、

  1. 安全データシートを主な情報源として参照してください。
  2. 不燃性ハザード廃棄物の処分については、お住まいの地域でどのように規定されているかをご確認ください。おそらくほとんどの地域では、廃棄物処理業者に廃棄作業の請負を有償で依頼することになります。少量を廃棄するのであれば、各自治体が提供している公共サービスを利用できるかもしれませんので、推奨されている廃棄方法について一度ご相談ください。
  3. 廃棄物処理業者にFormlabs Resin Washing Solutionの安全データシートを提供し、廃棄物の中には少量のメタクリル酸モノマーやオリゴマー(未重合プラスチックレジン)を含む溶剤と微量の光重合開始剤が含まれていることを伝えてください。処理業者の担当者がさらに多くの情報を必要とする場合に備え、レジンの安全データシート(SDS)のコピーを作成しておくこともお勧めします。

警告:

液体または部分的に硬化したレジンを排水溝に流したり、家庭ゴミといっしょに廃棄したりしないでください。Formlabs Resin Washing Solutionを排水溝に流したり、家庭ゴミといっしょに廃棄したりしないでください。使用済み溶剤の安全かつ適切な処理方法は、地域によって異なります。Formlabs Resin Washing Solution を処分する場合は、地域の規則に従ってください。

リサイクル

Formlabs Resin Washing Solutionの容器は、高密度ポリエチレン(HDPE)でできています。空になったResin Washing Solutionの容器は、地域の規制に従ってリサイクルすることができます。

Formlabs製品との互換性

Formlabsのレジン

注:

Formlabsの生体適合性レジンがFormlabs Resin Washing Solutionに対応しているかどうかについては、まだ検証が行われていません。生体適合性レジンでプリントした造形品は、そのレジンの使用説明書に従って後処理を行うことで、生体適合性の要件に完全に適合させることができます。Formlabsの生体適合性レジンでプリントしたパーツを製品化する製造元が、それぞれの用途に応じてFormlabsが推奨する使用方法と異なる方法でそのレジンを使用される場合、その製造元が独自の責任でプリント性能や完成した製品の生体適合性を確認して頂く必要があります。

Formlabs Resin Washing Solutionは、以下のレジンとの安全な使用についてもテストや検証が行われていません。

  • Alumina 4Nレジン
  • Castable Waxレジン
  • PU Rigid 650レジン
  • PU Rigid 1000レジン
  • Flame Retardantレジン
  • Flexible 80Aレジン
  • Elastic 50Aレジン
  • Silicone 40Aレジン
  • 生体適合性用途のFormlabsレジン(BioMedレジンや歯科用レジンなど)

Formlabsは、Toughファミリーのレジンで造形したパーツの洗浄にResin Washing Solutionを使用すると、触ったときにべたつきが残る可能性があるため、使用を推奨していません。

  • Tough 1000レジン
  • Tough 1500レジンV2
  • Tough 2000レジンV2

Finish Kit

Formlabs Resin Washing Solutionは、Finish Kitのリンスバケツでの使用を目的としたものではありませんが、水に浸す際に使用することができます。

Form Wash V2およびForm Wash L

Formlabs Resin Washing Solutionは、Form Wash V2およびForm Wash Lの洗浄バケットで使用できます。

Form CureおよびForm Cure L

Form Cureは、動作中に空気を排出しないため、蒸発した溶剤がヒーター、ファン、内部表面に凝縮します。Formlabs Resin Washing Solutionが付着したままの造形品をForm Cureに入れると、造形品から溶剤が蒸発し、Form Cure、Form Cure Lの内面に結露となって付着します。Form Cure、Form Cure Lに入れる前に、(IPA、TPM、水、またはForm Resin Wash Solutionのいずれで洗浄した場合でも)必ず造形品を完全に乾燥させてください。

Formlabs SLA光造形プリンタ

Formlabs SLA光造形プリンタ、特に光学面のクリーニングにFormlabs Resin Washing Solutionを使用しないでください。

その他資料