技術白書
Formlabs Logo

治具、固定具、製造用補助具

治具、固定具、製造用補助具

治具、固定具、製造用治具とは、製造作業をサポートし、円滑に進めるためのツールや装置のことです。製造用治具は、製造および組み立てプロセスを簡素化し、サイクルタイムの短縮、作業者の安全性の向上、製造コストの削減を実現します。

通常、製造業者は金属の機械工具を社内で製作するか、外部のベンダーに委託することで製造用治具を調達しています。ほとんどの工具は複数の部品で構成されています。外注の場合は何週間もの製作期間と高額なコストが必要となるため、そのため、カスタムツールをジャストインタイムで製造することは困難です。

治具が受ける力の大きさによっては、必ずしも金属で製作する必要はありません。3Dプリント製の製造用治具は、設計の自由度、材料の選択肢、柔軟性を最大限に活かしながら、迅速かつ低コストで内製することが可能です。

治具、固定具、製造用補助具

Formlabs推奨材料

Formlabsは、過酷な環境下での使用にも耐えられる高度な特性を備えたエンジニアリング材料を幅広く提供しています。Tough 2000 ResinDurable Resinは、SLA光造形で製作する治具や固定具、その他の補助具に人気の材料です。長持ちする治具の造形には、FormlabsではSLSプリントでNylon 12パウダーを使用することを推奨しています。

すべての材料は、工場での使用事例において、再現性、機械的強度、環境耐久性のテストを受けています。各材料の特性については、材料別の記事をご参照ください。

材料最適な用途主な特長
Tough 2000 Resin頑丈な治具、アライメントツールアクリロニトリルブタジエンスチレン(ABS)に似た高い応力とひずみに耐えられるように開発
Durable Resinコンプライアンス治具やスナップフィットツール耐衝撃性、柔軟性、ポリプロピレンのような外観と質感
Rigid 10K Resin高精度で荷重に耐えられるツール高い剛性、強度、耐熱性、耐薬品性
High Temp Resin熱にさらされる用途HDT 238°C @ 0.45 MPa
ESD Resinデリケートな電子機器デリケートな電子機器を損傷する可能性のある静電気の蓄積を安全に放電
Elastic 50A Resin / Flexible 80A Resinソフトジョー、コンプライアンスインターフェース曲げ、伸ばし、圧縮、繰り返しのサイクルにも破れずに耐えられる
Nylon 12 Powder (SLS)サポート材なしで衝撃に強い治具高い剛性と耐久性

設計上の注意点

治具、固定具、製造補助具として使用する造形品を設計する際は、Formlabsのベストプラクティスに従ってモデルを設計してください。

一般的なガイドライン:

  • 治具の部品を組み合わせて部品点数を減らす
  • 検査を容易にし、全体の精度を決定するために、治具内に平面や直角の形状を含める
  • 補強リブやフィレットで剛性を高める
  • カスタムグリップ、視覚的なアライメント機能、人間工学に基づいた設計でユーザーエクスペリエンスを向上させる

造形時の注意点

モデルの向きに関するFormlabsのベストプラクティスに従ってください。

SLA光造形プリンタで造形する場合は、機能面のサポート材を最小限に抑え、必要に応じて壁を補強するようにパーツの向きを調整します。

後処理の注意点

造形品の洗浄と二次硬化については、Formlabsのベストプラクティスに従ってください。洗浄や二次硬化の手順については、各材料の記事をご参照ください。SLA光造形品には電気めっきやコーティング、SLS造形品にはメディアブラストなど、強度や耐久性、ユーザーエクスペリエンスを向上させるための後処理を検討してください。

  • 元になる CAD モデルと造形した治具を比較し、検査を行います。ノギス、マイクロメーター、その他の計測機器を使用して検証します。
  • 治具の機能面を検証します。ワークに取り付けた際の位置や表面のフィット感、安定性を注意深く確認します。適切に設計・製作された治具はワークをしっかりと保持することができ、固定のための力が加わると、ワークは完全に固定された状態になります。
  • フライスや穴あけ加工など、高い荷重のかかる作業については安全性とともに送りやスピード、設備機器の出力、選定した材料に基づいてクランプ要件を算出します。

3Dプリント品の寿命を延ばすために、Formlabsでは以下のことを推奨しています。

  • 二次加工が完了したら、ボルトを緩め、クランプ力を解放して、連続的な荷重を防ぎます。
  • 3Dプリント品に汎用の既製品を組み合わせて機能性を向上
  • スプリング、スライド、レバーなどを使って、パーツを治具の表面から持ち上げます。

最終用途の推奨事項と制限

3Dプリントは、治具を迅速かつ低コストで内製できる強力なソリューションです。主なメリットは、スピード、コスト削減、設計の自由度、材料の選択肢、柔軟性です。特に以下の用途に推奨されます。

  • アライメントの改善、エラーの削減、手作業の補助を目的とした治具の製作
  • 合否判定、測定、許容差の確認用の検査治具。
  • 負担を軽減したり一貫性を高めたりするカスタム人間工学ツール。
  • 少量生産やプロトタイピング段階に最適な少量多品種の金型製作。

SLA光造形品の制限事項の一部は以下の通りです。

  • SLA光造形品は、継続的に荷重がかかるとクリープ(永久的な弾性変形)が発生する可能性があります。
  • 摩耗が非常に激しい箇所には、金属やハイブリッドのソリューション(例:プリントしたフレームに鋼板を取り付ける)を検討してください。
  • テストで検証されていない限り、過度に薄いフィーチャーやサポートのないアームは避けてください。

その他資料