技術白書
Formlabs Logo

Tough 2000レジンV2を使用する

Tough 2000レジンV2を使用する

Tough 2000レジンは、アクリロニトリルブタジエンスチレン(ABS)プラスチックに匹敵する強度、剛性、靭性を備えた頑丈な材料です。ABSは、強度と柔軟性をバランスよく備えた、非常に一般的な熱可塑性物質です。Tough 2000レジンは、高い応力や歪みにも耐えられるように開発された、強度の高いエンジニアリングプロトタイプや実製品用の部品を製作できる材料です。さらに仕上げを行う場合は、Tough 2000レジンで造形したパーツを機械加工することも可能です。

Tough 2000レジンV2で造形したパーツ

Tough 2000 Resinは、Tough 1500 ResinTough 1000 ResinDurable Resinなど、ToughおよびDurableレジンファミリーの他の材料よりもたわみ温度が高いのも特徴です。これにより、高温環境下でも確実な性能を発揮し、他のプラスチックが変形する可能性がある場合でも機能部品の形状を維持することができます。Tough 2000レジンV2は、従来の材料に比べて破壊靭性、耐熱性、材料の耐久性、審美性が向上しています。

Tough 2000レジンV1とTough 2000レジンV2で造形したパーツの比較

備考:

Tough 2000レジンの性能や特定の材料特性の詳細については、安全データシート(SDS)および技術データシート(TDS)を参照してください。Formlabsの材料の安全性や取扱方法の詳細は、SDSを一次情報源としてご参照ください。

Rigid Resinは以下の用途にお勧めです:

✓高応力部品
✓機械加工
✓ABSライクな外観と質感
✓持続的な荷重下でも形状精度を維持できる部品
✓スナップフィットアセンブリ

Rigid Resinは以下の用途には不向きです:

✖コンプライアンスが求められる部品
✖大きな繰り返し荷重(4000サイクル以上)がかかる部品

他材料との比較

Tough 2000 Resinは、Tough 1000 ResinやTough 1500 ResinとともにFormlabsのToughファミリーに属するレジンです。その名の通り、3種類の中で引張弾性率が最も高い一方、破断伸びは最も低いです。ABSと同等の性能を持ち、弾力性、強度、汎用性に優れた材料です。

Toughファミリーのレジンとその他の一般的な材料の機械的特性の比較
レジンTough 2000レジンV2(ポストキュア済み)Tough 1500レジンV2(ポストキュア済み)Tough 1000レジン(ポストキュア済み)ABS、押出シート(McMaster-Carr)
引張強さ(MPa)40.43426.339
引張弾性率(MPa)1,8001,4609321,800
破断時伸び(%)791551808
ガードナー衝撃強さ@ 1/32 in (0.8 mm) (J)1.65.913.12.3
破壊仕事量(J/m2)3051,0113,2002,060
たわみ温度@ 0.45 MPa (ºC)706655.3未試験文献より、約100

各Formlabsレジンの性能特性の詳細については、材料特性データシートをご参照ください。タフネスの指標について詳しくは、タフネスの測定方法の記事をご覧ください。

Tough 2000レジンで造形する

Tough 2000レジンでの造形には、特別な準備や工程は必要ありません。PreFormをインストールまたはアップデートし、プリントジョブを設定します。

PreFormでプリント用のモデルを準備するには:

  1. モデルを開きます。
  2. レジン、レジンのバージョン、希望の積層ピッチを選択します。
  3. お好みの方向に向きを変えます
  4. サポート材を生成します。
  5. プリンタにプリントジョブを送信します。

カートリッジシムの造形と取り付け

Toughファミリーの最新レジン(Tough 1000レジン V1、Tough 1500レジン V2、Tough 2000レジン V2)を使用すると、時間の経過とともにレジンカートリッジのバイトバルブが膨張します。バイトバルブが膨張していると、特にカートリッジの寿命が近づくにつれてレジンの供給が遅くなります。限定的かつ少数のケースではありますが、バイトバルブが最終的にレジンカートリッジから完全に脱落し、レジン漏れにつながることがあります。

レジンカートリッジのロット番号が20251022以降の場合、レジンがこぼれるリスクはないため、バルブが膨張しても吐出不良を軽減するシムを造形できます。バルブの膨張による供給の中断を防ぐため、Formlabsではこのシムの使用を推奨しています。

備考:

レジンカートリッジのロット番号が20251022より前の場合、シムを追加しないでください。プリンターにエラー1.227.5またはエラー1.227.6が表示されるまで通常通り使用し、レジンカートリッジからレジンタンクにレジンを注ぎ、レジンタンクフレームに記載されている最大充填ラインまでレジンが達したら、レジンカートリッジの使用を中止します。

カートリッジシム

カートリッジシムの取り付け方法:

  1. シムファイルをダウンロードします。
  2. プリントジョブを準備します。
    1. PreFormにシムファイルをインポートします。
    2. プリンターとレジンの種類を選択します。シムは、General Purposeレジン、Fast Modelレジン、Toughファミリーのレジンで造形することを前提に設計されています。
    3. Raft Type(ラフトの種類)None(なし)に設定し、サポート材を生成します。これにより、シムの突き出た部分を支えながら、ビルドプラットフォームに対して平らな状態を保つことができます。
  3. シムを造形し、後処理を行います。
  4. シムの丸みを帯びた端がカートリッジスカートに合うように配置します。
  5. リテンションタブをバイトバルブの横の開口部にまっすぐ挿入します。最小限の力でカチッと音がしてはまります。タブの間の平らな部分は、バイトバルブの上ではなく、横に来るようにします。
Toughファミリーカートリッジシムの取り付け
Toughファミリーカートリッジシムの取り付け
  1. シムの周囲にある4つの溝が、カートリッジ底部の壁と合っていることを確認します。
Toughファミリーカートリッジシムの取り付け
Toughファミリーカートリッジシムの取り付け

洗浄に関する推奨事項

SLA光造形方式でプリントした造形品は必ず、表面に残った余分なレジンを洗浄する必要があります。Formlabs SLAプリンタには、造形したパーツを手作業で洗浄するためのFinish Kitが付属しています。Formlabsでは、Form WashやForm Wash Lなど、溶剤バスを攪拌し、設定した時間が経過した後に造形品をバスから取り出す自動造形品洗浄ソリューションも提供しています。

サポート記事Form Wash/Form Wash Lの時間設定に記載の内容に従って造形品を洗浄します。機械的特性や生体適合性要件に影響を与える情報には特に注意してください。

最良の表面品質を得るために、Formlabsでは、Tough 2000 Resin V2で造形したパーツを取り扱いや二次硬化の前に少なくとも10分間自然乾燥させることを推奨しています。また、圧縮空気を使って乾燥を早めることもできます。

二次硬化の要件

Tough 2000レジンは、その機械的特性を最大限に発揮できるようになるには、二次硬化させる必要があります。二次硬化の推奨事項については、お使いのマシンの時間と温度の設定を参照してください。