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ラギング

ラギング

「ラギング」とは、硬化または部分的に硬化したレジンが、造形品から水平に垂れ下がる薄い棚状の構造を形成するプリント不良のことです。この構造物は「フラップ」とも呼ばれ、プリント中にパーツから分離してしまうことがあります。

フラップがレジンタンクに浮くようになると、レーザー光路を妨害し、その後に形成される層のプリントに失敗する原因になる可能性があります。ラギングは、レーザー光が拡散し、各層の輪郭を決める外形の境界線を超える位置にまでレジンの硬化範囲を広がってしまうと発生することがあります。

視覚症状

  • 造形品の表面に硬化済みまたは部分的に硬化したレジンがフラップ状に付着し、造形品の外観を損なう
  • 造形品から剥がれ落ちた硬化済みまたは部分的に硬化したレジンの薄いフレークがレジンタンク内に浮遊し、造形不良の原因になる可能性がある

よくある原因

以下のいずれか、または複数の要因が重なった場合、プリントにラギングが発生することがあります。

  • レジンの使用期限切れ
  • レジンタンク内のゴミ/曇り/損傷
  • 光学面の汚染
  • モデルの向きが不適切、またはサポート材が過密なためにレジンの流れが制限されている

トラブルシューティング手順

トラブルシューティングに成功すると、症状を明確にし、問題の根本原因となる要因を体系的に絞り込むことができるようになります。下記のトラブルシューティングの手順に従って、造形の失敗に繋がる可能性が最も高い要因から最も可能性の低い要因の順に根本原因を究明していきます。

備考:

その前に、お使いのファームウェアPreFormのバージョンが最新であることをご確認ください。お使いのプリンタのファームウェアのバージョンを確認するには、Formlabsが発行しているサポート記事Checking the firmware version for Formlabs SLA printers(Formlabs SLA プリンタのファームウェアのバージョンを確認する)をご参照ください。PreFormのバージョンの更新方法は、FAQ記事にあるPreFormの更新手順を参照してください。

ステップ1:レジンの使用期限を確認する

使用期限切れのレジンで造形したパーツは、表面の仕上がりが悪く、ラッシングやラギングが発生することがあります。Formlabsのレジンの使用可能期間は、カートリッジ内に保管された状態で12ヵ月から24ヵ月間で、種類に応じてその期間の長さが異なります。レジンの使用期限が切れていないかどうかは、レジンの使用期限保管方法をご確認ください。

ステップ2:レジンタンクを確認する

レジンタンク内またはレジンタンク上に損傷や破片があると、その場所でレーザーが遮られ、その真上にあるレジンが硬化しなくなる可能性があります。タンクの底面に、汚れ、埃および/または指紋が付着していないかを点検します。その際、特にパーツに穴または切れ目が空いてしまった部分の真下にあるタンク底面を念入りに点検します。最高の造形結果を得るには、タンクの底が常に清潔な状態で保つ必要があります。

Form 2Formlabs LFSプリンタ(Form 3以降)
  1. レジンタンクにゴミがないかスクレーパーで点検します。
  2. 失敗した造形品や硬化したレジンをスクレーパーで取り除きます。その際、タンク底部の弾性層を傷つけたり切ったりしないように注意してください。
  3. レジンをろ過して、汚れや硬化したレジンを取り除きます。
  4. なお、Resin Tank LTをお使いの場合は、このステップを省いてください。標準レジンタンクの弾性レイヤーに曇りがないか点検します。標準レジンタンクの内の弾性層がひどく曇っている場合は、タンクを交換する必要があります。
  5. レジンタンクの下側にあるアクリルタンクの窓
  6. に、汚れ、ほこり、硬化したレジン、指紋などが付着していないか点検します。Formlabsが推奨する手順と備品を使ってクリーニングしてください。
  1. タンクツールを使って、レジンタンクに破片などが残っていないかを点検します。
  2. プリントが不完全な箇所や硬化してしまったレジンが残っていれば、タンクツールを使って、そうした残留物を取り除きます。 Form 4/Form 4B
  3. プリントが不完全な箇所や硬化してしまったレジンが残っていれば、タンクツールを使うか、クリーニングメッシュをプリントして、そうした残留物を取り除きます。 Form 4/Form 4B
  4. レジンにフィルタを掛け、レジンタンク内に残る汚れや硬化したレジンの破片を取り除きます。 Form 4/Form 4B
  5. レジンタンクの底部にある弾力フィルムを点検し、傷あるいはすり減った箇所がないかを確認します。そのフィルムがすり減っている場合は、レジンタンクを交換する必要があります。 Form 4/Form 4B
  6. 弾力フィルムの裏面を点検し、その表面に汚れ、埃または指紋が付着していないかを確認します。こうした不純物のクリーニングは、Formlabsが推奨するツールを使って、正しい手順で実施してください。 Form 4/Form 4B

ヒント:

1つの造形を終え、次の造形に移るまでの間もレジンタンクを絶えず清潔に保つことが、造形の信頼性と成功率を高める秘訣です。

ステップ3:光学窓を確認する

プリンタの光学面に汚れや埃、ゴミが付着していると、レーザー光が拡散したり弱まったりして、プリントが失敗することがあります。特に汚れが付きやすいのは、プリンタの光学面で露出している部分です。

Form 2Formlabs LFSプリンタ(Form 3以降)
汚染の可能性が最も高い光学面は、レジンタンクの下にあるガラス製の光学ウィンドウで、内部コンポーネントを汚染から保護します。 Form 2の光学窓に汚れがないか点検します。
  1. サポート記事ガラス製オプティカルウィンドウのクリーニング(Form 2)の手順に従ってください。筋が取り除きにくい場合は、Formlabsサポートまたは正規販売代理店にお問い合わせください。

光学面で汚れる可能性が最も高いのが、レーザーユニット(LPU)の上に位置するガラス製の光学窓です。

  1. プリンターの電源を入れた状態で、レンチのアイコンをタップしてSettings(設定)画面にアクセスし、Maintenance(メンテナンス)> Motor Moves(モーターの動き)をタップします。Motor Moves(モーターの動き)画面が表示されます。Left(左)(<)をタップしてそのまま保持し、レーザーユニットハウジングをプリンター庫内の中央位置まで移動させます。この画面ではその他、レーザーユニットハウジングをプリンター庫内の端から端まで移動させたり、ビルドプラットフォームキャリッジを操作したりすることが可能です。
  2. タッチスクリーンに、メンテナンスを続行する前に、プリントに接続されている電源ケーブルを一旦抜くように促すメッセージが表示されたら、その指示に従って、ゲーブルを抜きます。
  3. 光学窓が汚れていないかを点検します。
  4. ガラス製の光学窓に汚れが付いていれば、正しい手順に従って光学窓のクリーニングを実施してください。 Form 4/Form 4B
  5. 拭いた痕を取り除くのが難しい場合は、Formlabsサポートまたは正規販売代理店にご連絡ください。

備考:

光学面のクリーニングは必ず、Formlabsが推奨する方法で正確に実施してください。このクリーニング作業を間違った方法で実施すると、プリンタの損傷に繋がる可能性があります。

ステップ4:レジンの流れが制限されていないか確認する

Form 1+、および新しいFormlabs SLAプリンタでは、レジンの流れが制限されるとラギングが発生することがあります。「レジンの流れ」とは、プリント工程でのレジンタンク内の液状レジンの動きのことです。

モデルが不適切な方向に配置されているか、サポートが過剰な密度で生成されると、剥離プロセスまたはレジンをタンクに充填している時にレジンが流れ難くなってしまうことがよくあります。

モデルの方向付けPreFormでのカスタムサポート材の手動追加に関する追加の指示を確認してください。

  • PreFormを使って、不適切な方向に配置されているモデルを方向転換させ、適切な位置に配置し直すには、最も長い軸方向を手動でプリンタの前面と平行にします。
    • Form 1+では、造形品を平行に配置することで、剥離プロセス中にレジンが下流に流れ、タンクの右側が下がります。
    • Form 2では、平行方向の配置はそれほど重要ではありませんが、タンク内のレジンの流れを助ける効果があります。
    • Formlabs LFSプリンタ(Form 3以降)では、造形品の向きはレジンタンク内のレジンの流れに大きな影響を与えません。
  • プリンタがパーツとビルドプラットフォームをレジンタンクに沈めると、タンク内のレジンがその重みで動きます。サポートが過剰な密度で生成されていると、レジンがその間に止まり、流れ出にくくなり、結果的にタンク内のレジンの流れが制限され、ラギングの発生原因になってしまいます。PreFormを使って、過剰な密度で生成されたサポートを減らすには:
    1. サポートツールを使用して、パーツのサポート材の数を手動で減らします。
    2. サポート材の数を減らすために、造形品の向きを手動で変更します。

Formlabs Supportに連絡する

上記のトラブルシューティング手順を実行してもプリントの失敗が続く場合は、Formlabsサポートまたは正規販売代理店にご連絡ください。

お客様の問題に対して最速かつ最も効果的な対応を提供するため、以下の手順に従ってください。

  1. 診断ログをアップロードする
    • Form 2で
    • Form 3/Form 3Bで
    • Form 3L/Form 3BLで
  2. プリンターのシリアルネーム
    • シリアルネームは、形容詞+動物の書式でプリンター本体の背面に記載されています。
    • Form 2をお使いの場合:ホーム画面のプリンタアイコンをタップします。Your Printer(お使いのプリンター)画面が開きます。
    • Formlabs LFS プリンタ(Form 3以降)をお使いの場合は、Home(ホーム)画面に表示されているプリンタのアイコンをタップします。
  3. 試みたトラブルシューティングの手順
    • 例:「PreFormでモデルの向きを変更した。レジンタンクを点検しましたが、どこにも損傷や曇りやゴミが見当たりませんでした。」
  4. レジン成分とロット番号
  5. 積層ピッチ
    • Form 2をお使いの場合:ホーム画面のQueue(キュー)アイコンをタップします。Jobs(ジョブ)画面が開きます。
    • Form 3/Form 3BまたはForm 3L/Form 3BLの場合:Home(ホーム)画面でQueue(キュー)をタップします。Queue(キュー)画面が開きます。
  6. 関連するFormファイル
    • 該当するFormファイルがある場合は、サポートリクエスト送信時にプリントしたモデルのFormファイルを添付してください。
  7. 前に造形を試したパーツおよび造形の成功例
    • 例:「以前、part2.Formファイルで3回造形を行った。1回目と2回目は成功したが3回目は失敗した」