光造形(SLA)3Dプリントの総合ガイド

Stereolithography SLA 3D printer

レジンを光で造形するステレオリソグラフィー(SLA)方式の3Dプリントは、さまざまな先端材料で、高い精度と等方性、防水性を備えたプロトタイプやパーツを、微細な形状と滑らかな表面品質で製作できることから、幅広い支持を集めています。 

本書では、SLA光造形技術の仕組み、幾多のエキスパートがこの方式を採用した理由、そしてSLA方式3Dプリントが皆さまの業務にどう役立つのかを理解する上で知っておいていただきたいことを解説します。

Stereolithography - Form 3 Resin 3D Printer
ホワイトペーパー

光造形(SLA)方式3Dプリント総合ガイドブック

高精細3Dモデルを製作できる3Dプリンタをお探しですか?それでしたら、SLAプリントがどのように機能し、驚くほど精細なモデルを製作できる3Dプリント方式として、どれほど広く活用されているかを詳しく学ぶことができるこのホワイトペーパーをダウンロードしてください。

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光造形(SLA)方式のデスクトップ型3Dプリント技術の概要

3Dプリント技術の進歩は、企業の試作品製作や製品生産へのアプローチに変化をもたらし続けています。テクノロジーへのアクセシビリティや価格の下落、そしてハードウェアと材料が市場ニーズに合致するよう進歩するにつれ、デザイナーやエンジニア、それ以外の人たちまでもが製品開発サイクル全般に3Dプリントを導入しています。

3Dプリントは様々な業界で、外注コストの削減、試作からの設計調整による反復検証の迅速化、生産工程の効率化、更には新たなビジネスモデルの開発にも活用されており、

中でも光造形(SLA)方式による3Dプリントは、特に大きな進歩を遂げています。以前のレジン造形式3Dプリンタは、様々な装置を一体化した巨大な機器で、その運用には熟練した技術者と高額なサービス契約を要し、コスト的に非常に厳しいものでした。しかし、現在では小型のデスクトップ型3Dプリンタで工業品質の造形が、手頃な価格と素晴らしい汎用性をもって実現しています。

光造形(SLA)方式3Dプリントとは?

光造形は、液槽光重合法と呼ばれるアディティブマニュファクチャリング(積層造形)に属する技術です。光造形方式の3Dプリンタはすべて同じ原理を利用しており、液状の樹脂にレーザーやプロジェクター光を照射することで底樹脂を硬化させ、造形を行います。主な違いは照射する光の光源、ビルドプラットフォーム、レジンタンク等、主要部品の違いにあります。

SLA方式の3Dプリントがどのようにレジンを造形するかを観る

また、SLA方式3Dプリンタでは「レジン」と呼ばれる光硬化性樹脂を使って造形を行います。SLA用のレジンに特定の波長の光を照射すると短い分子鎖同士が結合し、単量体(モノマー)や単量体が重合したもの(オリゴマー)が重合体(ポリマー)となって硬化し、硬質または軟質のプラスチックが形成されます。

光造形方式3Dプリントの基本的な仕組みの図解

光造形方式3Dプリントの基本的な仕組みの図解

SLA方式による造形物は、あらゆる3Dプリント方式の中で最も精緻で高精度となり、シャープなディテールと滑らかな表面品質を備えていますが、SLA方式最大の利点は、その汎用性にあります。

多くの材料メーカーが、標準的な熱可塑性レジンや工学用・産業用レジンに備わっている光学特性、機械的特性や温度特性に匹敵する高い特性を併せ持つように新たに調合した画期的なSLA用感光性レジンを幅広く開発しています。

FDM vs SLA vs SLS comparison - 3D printing technologies for plastics - Infographic

SLA方式3Dプリントを、プラスチックパーツを造形する他の一般的な方式2種と比較してみましょう。1つは熱溶解積層(FDM)方式、もう1つは粉末焼結積層造形(SLS)方式です

Form 3L Sample Part
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SLA方式3Dプリントのワークフロー

考案したデザインをいかにForm 3レジン3Dプリンタで具現化していくかをその目でご確認ください。このビデオを観れば、Form 3の基本的な使用方法が、専用ソフトウェア、使用可能な材料、造形手順から後処理の方法に至るまで、すべて分かります。

1. 金型の設計

 

Design - Cad Software for 3D printing

任意のCADソフトや3Dスキャンデータでモデルをデザインし、3Dプリントに対応したファイル形式(STLまたはOBJ)で書き出します。各SLA方式3Dプリンタには、造形設定とデジタルモデルを造形用のレイヤーにスライスするソフトウェアが付属しています。セットアップが完了したら、プリント準備ソフトウェアが無線または有線で接続されたプリンタに造形用データをアップロードします。

上級者の方は、SLA用に特別な設計を施したり、材料の節約のため内部を空洞にしたりすることも検討できるでしょう。

 

2. 造形

 

Resin 3D printer in action - laser

設定が正しく完了していることを確認後、造形が開始され、プリンタはそのまま造形が完了するまで作業を続けます。カートリッジ式のレジンを使用するプリンタでは、材料の補充もプリンタが自動で行います。

また、Dashboardと呼ばれるFormlabsのオンラインプラットフォームでは、プリンタや材料の状況をリモートで管理することも可能です。

 

 

3. 後処理

 

Post-processing - 3D printing

造形が完了したら、造形物表面に残る液体のままの未硬化レジンを取り除くため、イソプロピルアルコール(IPA)での洗浄が必要です。洗浄したパーツが乾いたのち、材料によっては二次硬化が必要です。この二次硬化によって、造形物は最大限の強度や物性を発揮できるようになります。最後に、造形物からサポート材を取り除いた後、残ったサポート材の痕をサンドペーパー等で研磨して表面を仕上げます。SLA部品は、特定の用途や仕上げ方に合わせて、機械加工、下塗り塗装組み立てなどを簡単に行えます。

エンジニアリング用の高機能レジンでは、二次硬化が特に重要で、デンタル用やジュエリー用の材料または用途では、二次硬化が必須のものもあります。

 

光造形技術の歴史

SLA方式は1970年代初頭、日本の研究者である小玉秀男博士が感光性樹脂を紫外線で硬化させるという、現代の積層造形法を発明したことに端を発します。光造形(Stereolithography)という用語は、1986年にSLA方式の特許を取得し、3Dシステムズ社を設立して実用化したチャールズ(チャック)・W・ハル氏が考案したものです。ハル氏は、紫外線で硬化する材料を薄い層にし、連続して「プリント」することで立体物を作る方法であるとしました。

しかしSLA方式による3Dプリントは、幅広い支持を得た最初の3Dプリント技術とはならなかったのです。2000年代の終わりに特許期間が切れ始め、小型のデスクトップ3Dプリントの導入により、積層造形へのアクセスが広がり、熱溶解積層法(FDM)が最初にデスクトップ型マシンに採用されました。

手ごろな価格の材料押出ベースの技術が幅広い採用と3Dプリントの認知の最初の波のきっかけとなる一方で、FDM機は、専門家が必要とする幅広いニーズを満足できずにいました。歯科業界における生体適合性材料のような専門的な用途には再現可能で高精度の結果が不可欠で、宝飾品やミリ流体などを扱う業界では微細な特徴を造形する技術が必要です。

初のデスクトップ型SLA方式3Dプリンタ、Form 1のプロトタイプ

初のデスクトップ型SLA方式3Dプリンタ、Form 1のプロトタイプ

デスクトップサイズのSLA方式プリンタ光造形が旋風を起こす

2011年、Formlabsが光造形(SLA)方式をデスクトップサイズへの小型化に成功したことで、SLAはFDMを急速に追随し始めます。デスクトップSLAプリンタは、これまで巨大な工業用設備だった高精度・高精細な光造形方式の3Dプリンタを、コンパクトなサイズと手頃な価格で実現しただけでなく、幅広い材料の使用も可能としました。このデスクトップSLAが起こしたイノベーションは、製造業におけるエンジニアリング、プロダクトデザインや生産面に、そして歯科医療分野やジュエリー業界等あらゆる業界に、高精度なパーツや多岐にわたるカスタム品を3Dプリントで製作するという新たなオプションをもたらしました。

そして2015年、Formlabsは第2世代のSLAプリンタ「Form 2」をリリースし、これが業界をリードするデスクトップ型3Dプリンタとなります。安価にカスタム義肢を内製し、カミソリのグリップ部を顧客ごとにカスタムし、様々なものがそれぞれの現場で造形されていきました。

第2世代機 Form 2は、SLA方式3Dプリントに関する議論を一新し、生産面での「分散型モデル」を普及させました。このモデルは、需要の増加に応じて小型プリンタを追加導入し、各プリンタごとに別々の材料で造形を行うことで、生産規模を柔軟性を持って段階的に拡大することができます。時間とともに材料が成熟するにつれ、このモデルの活用範囲が広がりました。より高度なレジンが開発されると、より幅広い業界で、プロトタイピングだけではなく、本番生産やエンドユース用パーツの製作にも応用されるようになりました。

2019年にFormlabsは Form 3とForm 3Lを発売し、業界にまた新たな変革の波を起こしました。この2つの新しいハードウェア製品には、これまでとは全く異なる造形工程を実現するシステムが組み込まれ、SLAの新しい標準を確立しました。

一方Form 3とForm 3Lは、進化系SLA技術であるLFS(Low Force Stereolithography)テクノロジーに基づいて開発されているため、フレキシブルタンクとリニアイルミネーションによってこの課題が解決されています。

一方Form 3とForm 3Lは、進化系SLA技術であるLFS(Low Force Stereolithography)テクノロジーに基づいて開発されているため、フレキシブルタンクとリニアイルミネーションによってこの課題が解決されています。

Low Force Stereolithography 技術が開く3Dプリントの新たな1ページ

Formlabsの独自技術、Low Force Stereolithography (LFS) テクノロジーは、拡張性と信頼性を更に向上し、現在の工業用3Dプリントへの市場ニーズを満たす次世代SLA方式3Dプリント技術です。

この進化形SLA技術は、フレキシブルタンクとリニアイルミネーションによって造形時にパーツに加わる剥離方向への負荷を大きく低減することで、驚異的な表面品質と造形精度を実現するものです。造形中に発生する剥離力の低減によって瞬時に取外し可能なライトタッチサポートが実現でき、これによって生産側での活用に際してのハードルを更に引き下げる高度な材料の開発に向け、大きな可能性を切り拓くことができました。

具体的には、上下を反転した状態で造形する形でのSLA方式では、次レイヤーの造形に移行する際に造形物がタンク底面から剥離されます。この時、造形物には剥離方向に力が加わるため、造形物重量が制限され、その力に耐えられるサポート材が必要となります。そのためFormlabsのForm 2では、造形物の剥離を行う工程でこの剥離力に配慮し、パーツを高品質に造形するために高度な較正が必要でした。ではここでLFS™技術が共に採用されているForm 2とForm 3の違いについて、より詳しく見ていきましょう。

LFS 3D printing

つまりLFSテクノロジーの要点は、フレキシブルタンクとリニアアルミネーションによって造形中に加わる剥離力を劇的に低減することで、寸法・形状精度と表面品質をより一層向上した点にあります。 LFSテクノロジーの詳細を動画で見る

Stereolithography
ウェビナー

3Dプリント選定方法とFormlabs SLA光造形3Dプリンタ

Formlabsのエキスパートが製品デモを通して、Form 3+とLFS 方式3Dプリントの魅力を余すところなく紹介します。

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SLA方式3Dプリントが選ばれる理由

製造業のエンジニアやデザイナーの皆さまがSLA方式の3Dプリントを採用するのは、その精緻で滑らかな造形品質、形状や寸法の精度、そして等方性や水密性、材料の汎用性等の機械的性質に理由があります。

等方性

一般的に、3Dプリンタは1層ごとに造形を行うため、完成した造形物には造形時の向きに応じてX軸、Y軸、Z軸でそれぞれ性質にばらつきが生じ、強度が異なる場合があります。

熱溶解積層法(FDM)のような造形方式では、その造形プロセスにより異方性が生じてしまうことが知られています。こうした異方性を解決するためには、FDM方式の用途を異方性が許容できるものだけに制限するか、造形物の形状でこの短所をカバーできるようデザイン面での調整を行う必要があります。

本書では、FDM方式と SLA方式の3Dプリンタを 造形品質、材料、用途、ワークフロー、スピードやコスト等、様々な角度で比較検証します。

SLA方式の3Dプリンタを高水準の等方性パーツを 造形 できます。造形物に等方性をもたせるためには、材料化学を造形プロセスに統合し、多くの要素を緻密にコントロールする必要があります。プリンタでの造形中、レジンの成分は共有結合状態となりますが、層と層の間は半結合状態のままとなります。

レジンは半結合状態でも層間を結合する重合性基を備えており、造形物は最終硬化によって意図した等方性と水密性を得ることができます。分子レベルでは、X、Y、Z軸上の平面間に差異はありません。そのため、治具や固定具、最終製品用パーツ、機能確認用プロトタイプ等の製作で重要となる、意図した通りに機能するパーツを造形することができます。

Fused deposition modeling
SLA方式で3Dプリントしたパーツの等方性は、熱溶解積層法(FDM)で造形したパーツよりも高いです。

SLA方式で3Dプリントしたパーツの等方性は、熱溶解積層法(FDM)で造形したパーツよりも高いです。

このPankl Racing Systems社の治具のようなSLA方式で造形したパーツは、その等方性によって高い応力に晒される製造工程においても様々な方向から受ける負荷に耐えることができます。

このPankl Racing Systems社の治具のようなSLA方式で造形したパーツは、その等方性によって高い応力に晒される製造工程においても様々な方向から受ける負荷に耐えることができます。

水密性

SLA方式での造形物は、内部に空洞や何らかの経路を備えたものでも空洞がないものでも、その構造は途切れがなく連続的なものになります。この特徴によって得られる水密性は、ガスや液体の流体を意図した通りに制御すべき工業用途において特に重要となります。エンジニアや設計者は、自動車や生物医学研究、キッチン用品等の消費者向け製品のデザイン検証に、SLA方式で得られる水密性をガスや液体の流体に関する課題解決に活用しています。

OXO relies on the watertightness of SLA printing to create robust functional prototypes for products with air or fluid flow, like this coffee maker.

例えば、キッチンツールブランドのOXO社は、このコーヒーメーカーのように空気や流体を通す製品の機能確認用プロトタイプを、SLA方式の水密性を利用して製作しています。

寸法と形状の精度

歯科から製造業に至るまで、SLA方式3Dプリントは、高精度で精密なパーツを再現性をもって製作するという目的で活用されています。高い精度と精密さを備えたパーツを製作するためには、いくつもの要素を厳密に制御する必要があります。

CNC等機械加工による精度と比較すると、SLA方式3Dプリントでは一般的な機械加工と精密機械加工の中間程度の精度となっており、SLAの公差は工業用3Dプリント技術の中では最も厳密になっています。3Dプリントの公差と精度に関する詳細

3Dプリンタの密閉空間内でレジンタンクを加熱することで、毎回ほぼ同一の条件で造形でき、高い再現性が得られます。また、熱可塑性樹脂を溶かして造形する類の方式に比べ、造形温度が低いためより高精度での造形が可能です。SLA方式では熱ではなくレーザー光を使うため、室温に近い温度で造形が行え、熱による膨張・収縮の影響を受けません。

歯科業界の例では、実際にスキャンしたパーツとCAD上の形状を比較検証することで、SLA 3Dプリントによる造形物において厳密な公差が維持できることを実証しています。

歯科業界の例では、実際にスキャンしたパーツとCAD上の形状を比較検証することで、SLA 3Dプリントによる造形物において厳密な公差が維持できることを実証しています。

LFS(Low Force Stereolithography)3Dプリントでは、X軸(横)方向に動くLPU(Light Processing Unit)内に光学系機器が備わっています。1台のガルバノメーターでY軸(奥行)方向のレーザー位置を決め、折り畳み式ミラーと放物面ミラーを介してレーザーを照射することで、常に造形面に対して垂直にレーザーを当てることが可能となります。LPUが常にリニア状に動いて垂直にレーザーを照射することで、高い精度と正確性を実現し、Formlabsの大型SLAプリンタ、Form 3Lのように機器が大型化してもレーザーを均一に照射することができます。また、LPUは空間フィルターを用いてより鮮明でノイズの無いレーザースポットを作り出し、造形精度を向上させています。

また、高い信頼性をもって再現性ある造形を行うためには、各材料の特性も重要です。

Formlabs Rigid Resin has a high green modulus, or modulus before post-curing, which means it’s possible to print very thin parts with precision and a lower chance of failure.

FormlabsのRigid レジンは、二次硬化前の係数が高いため、非常に薄いパーツも正確に造形でき、失敗する可能性を低減できます。

精細で滑らかな表面品質

SLA方式による造形は、機械加工、射出成形、押出成形等、従来型の製造法と遜色のない外観を備え、滑らかな表面を実現する代表的な技術であるとされています。

このSLA特有の表面品質は、完璧な仕上げを要する用途に最適で、造形後のサンドペーパーがけや、研磨、塗装が容易に行えるため、後処理時間の短縮にもつながります。例えば、Gilletteのような大手企業もSLA方式3Dプリントを採用し、Razor Makerというパーソナライズプラットフォームでデザインされたカミソリのグリップ部等の消費者向け最終製品を生産しています。

Leading companies like Gillette use SLA 3D printing to create end-use consumer products, like the 3D printed razor handles in their Razor Maker platform.

Gillette社のような大手企業もSLA方式3Dプリントを採用し、Razor Makerというプラットフォームでデザインされたカミソリのグリップ部等の消費者向け最終製品を生産しています。

表面品質と関連して、一般的な3Dプリンタの解像度を図る指標として、Z軸(高さ)方向の層の厚み、つまり積層ピッチが使用されます。この積層ピッチは、Formlabs製SLAプリンタでは25~300ミクロンの間でユーザー側での設定が可能で、スピードと品質の面でトレードオフの関係にあります。

比較すると、FDMとSLSプリンタは、典型的にはZ軸方向に100から300ミクロンの高さでレイヤーを造形します。FDMやSLS方式で積層ピッチ100ミクロンで造形したものは、SLA方式での積層ピッチ100ミクロンの造形物とは表面品質が違ってきます。この理由は、SLA方式の特徴にあります。SLA方式では造形後に研磨等の仕上げ作業無しでも滑らかな仕上がりが得られ、新しく造形される層が前の層と相互作用することで層間に生じる段差が平滑化され、造形物の最外周面が美しく仕上がります。FDM方式で造形したパーツには、複数のレイヤーがはっきりと目に見える傾向があるのに対して、SLSでは焼結粉末により粒の荒い表面になります。

また、Form 3+のレーザースポットサイズは85ミクロンで、工業用SLSプリンタの350ミクロンやFDM機の250~800ミクロンのノズルと比較し、SLA方式ではより精細なディテール表現が可能です。

FDM方式での造形物は、積層痕が目立ち、形状が複雑になると精度が落ちる可能性がありますが、SLA方式での造形物は、シャープなエッジと滑らかな表面を備えた仕上がりとなり、積層痕はほぼ見えません。

FDM方式での造形物は、積層痕が目立ち、形状が複雑になると精度が落ちる可能性がありますが、SLA方式での造形物は、シャープなエッジと滑らかな表面を備えた仕上がりとなり、積層痕はほぼ見えません。

豊富な材料

SLA用のレジンには、配合構成が幅広いというメリットがあります:材料は硬軟両方が可能で、ガラスやセラミックのような二次材料で高充填、あるいは高熱たわみ温度または衝撃耐性のような機械特性を持たせることが可能です。材料は、義歯のような特定の業界特有のものから、プロトタイピング用の最終材料の近いものまであり、広範なテストに耐え、応力下で使用できるように調合されています。

Using Ceramic Resin, you can 3D print parts with a stone-like finish and fire them to create a fully ceramic piece.

3Dプリント用のレジンにCeramicを使用すれば、石のような仕上がりのパーツを造形することができます。それを火に掛けると、完全にセラミック調の一品が完成します。

SLA方式による内製化を採用する企業では、こうした汎用性と機能性の高さを導入理由として挙げるケースもあります。ある用途の技術的課題が何かしらの機能性材料で解決できることが明らかになった場合、通常は短期間のうちにそれを応用し、更に大きな可能性が見えてきます。3Dプリンタは、そうした幅広い材料に備わる様々な機能を活用するツールとなるのです。

1つの例として、シェフィールド大学の先進製造研究センター(AMRC)の試作・設計グループに所属する数百人のエンジニアは、ボーイングやロールスロイス、BAE Systems、エアバス等の企業と協業する極めて広範な研究プロジェクトに、12台ものSLA方式3Dプリンタと各種のエンジニアリング系材料のオープンアクセスを活用しています。同グループは、High Temp レジンで高温に耐える必要のあるワッシャー、ブラケット、センサー用マウントを3Dプリントし、Durable レジンで複合材製造のオートメーション上で稼働する仕分け用ロボット向けに、複雑な機構を備えた専用のばね部品を製作しています。

Engineers at the AMRC use a fleet of 12 SLA 3D printers and a variety of engineering materials to print custom parts for diverse research projects, like brackets for a pick and place robot
Engineers at the AMRC mounts for sensors in a high-temperature environment

AMRCのエンジニアたちは、12台のSLA方式3Dプリンタと様々なエンジニアリング系材料で仕分け作業用ロボットのブラケット(左)や高温環境下で使用するセンサー用マウント(右)等、様々な研究プロジェクト用の専用パーツを製作している。

インタラクティブ

その用途に最適な材料選定をサポート

3Dプリント用の材料選びのサポートをお求めですか?最適な材料は、用途や求める特性に応じて変わります。インタラクティブなマテリアル・セレクターツールは拡張し続けるFormlabsの豊富な材料ライブラリから、最適な材料が選定するサポートを行います。

おすすめの材料を表示

SLA方式3Dプリント活用術

SLA方式による3Dプリントは、イノベーションを加速し、製造業やエンジニアリング分野、歯科やヘルスケア分野、教育、エンターテインメント、ジュエリー、オーディオ業界等、幅広い分野で多くの企業に採用されています。

Engineering and Product Design 3D Printing

製造

3Dプリントを活用したラピッドプロトタイピングは、エンジニアやプロダクトデザイナーのアイデアを即座に検証用モデルとして具現化し、更にそこから最終製品同様の外観や機能を備えた高度なプロトタイプ製作を高速で行うことで、量産開始までの一連の検証作業期間を大きく短縮する、近年の製造業におけるトレンドです。

Manufacturing 3D Printing

Engineering and Product Design

Manufacturers automate production processes and streamline workflows by prototyping tooling and directly 3D printing custom tools, molds, and manufacturing aids at far lower costs and lead times than with traditional manufacturing. This reduces manufacturing costs and defects, increases quality, speeds up assembly, and maximizes labor effectiveness.

Dental 3D printing

Dental

Digital dentistry reduces the risks and uncertainties introduced by human factors, providing higher consistency, accuracy, and precision at every stage of the workflow to improve patient care. 3D printers can produce a range of high-quality custom products and appliances at low unit costs with superior fit and repeatable results.

Education 3D Printing

Education

3D printers are multifunctional tools for immersive learning and advanced research. They can encourage creativity and expose students to professional-level technology while supporting STEAM curricula across science, engineering, art, and design.

Healthcare 3D printing

Healthcare

Affordable, professional-grade desktop 3D printing helps doctors deliver treatments and devices customized to better serve each unique individual, opening the door to high-impact medical applications while saving organizations significant time and costs from the lab to the operating room.

Entertainment 3D printing

Entertainment

High definition physical models are widely used in sculpting, character modeling, and prop making. 3D printed parts have starred in stop-motion films, video games, bespoke costumes, and even special effects for blockbuster movies.

Jewelry 3D printing

Jewelry

Jewelry professionals use CAD and 3D printing to rapidly prototype designs, fit clients, and produce large batches of ready-to-cast pieces. Digital tools allow for the creation of consistent, sharply detailed pieces without the tediousness and variability of wax carving.

Audiology 3D Printing

Audiology

Hearing specialists and ear mold labs use digital workflows and 3D printing to manufacture higher quality custom ear products more consistently, and at higher volumes for applications like behind-the-ear hearing aids, hearing protection, and custom earplugs and earbuds.

Bringing SLA 3D Printing In-House

Many companies start using 3D printing via outsourcing to service bureaus or labs. Outsourcing production can be a great solution when teams require 3D printing only occasionally, or for one-offs that require unique material properties or applications. Service bureaus can also provide advice on various materials and offer value-added services such as design or advanced finishing.

The main downsides of outsourcing are cost and lead time. Often, outsourcing is a gateway to bringing production in-house as needs ramp up. One of the greatest benefits of 3D printing is its speed compared to traditional manufacturing methods, which quickly diminishes when an outsourced part takes multiple days or even weeks to arrive. With growing demand and production, outsourcing also rapidly becomes expensive.

Because of the rise of affordable industrial-quality 3D printing, today, more and more companies choose to bring 3D printing in-house right away, vertically integrating into existing shops or labs, or in the workspaces of engineers, designers, and others who could benefit from translating digital designs into physical parts or who are involved in small batch production.

Small format, desktop SLA 3D printers are great when you need parts quickly. Depending on the number of parts and printing volume, investment into a small format 3D printer can break even within months. Plus, with small format machines, it’s possible to pay for just as much capacity as a business needs and scale production by adding extra units as demand grows. Using multiple 3D printers also creates the flexibility to print parts in different materials simultaneously. Service bureaus can still supplement this flexible workflow for larger parts or unconventional materials.

3d printing cost
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Fast Turnaround Time and Quick Design Changes

Fast turnaround time is a huge advantage to owning a desktop 3D printer. When working with a printing bureau, lead times, communication, and shipping all create delays. With a desktop 3D printer like the Form 3, parts are in-hand within hours, allowing designers and engineers to print multiple parts in one day, helping to iterate faster and drastically reduce product development time and quickly test mechanisms and assemblies avoid costly tool changes.

Cost Savings

Owning a desktop 3D printer results in significant savings over 3D printing service bureaus and traditional machining, as these alternatives rapidly becomes expensive with growing demand and production.

For example, to fulfill tight production deadlines, a process engineer and team at Pankl Racing Systems introduced SLA 3D printing to produce custom jigs and other low-volume parts directly for their manufacturing line. While in-house SLA was initially met with skepticism, it turned out to be an ideal substitute to machining a variety of tools. In one case, it reduced lead time for jigs by 90 percent—from two to three weeks to less than a day—and decreased costs by 80-90 percent.

Cost Comparison: Custom Jig at Pankl Racing Systems

CostLead Time
In-House SLA 3D Printing$9–$285–9 hours
CNC Machining$45–$3402–3 weeks
Outsourced 3D Printing $51–$1371–3 weeks

 

Pankl Racing Systems significantly reduced lead times and costs by 3D printing custom jigs in-house.

Pankl Racing Systems significantly reduced lead times and costs by 3D printing custom jigs in-house.

Scale as You Grow

With small format machines, it’s possible to pay for just as much capacity as a business needs and scale production by adding extra units as demand grows. Using multiple 3D printers also creates the flexibility to print parts in different materials simultaneously.

The Design and Prototyping Group at the University of Sheffield Advanced Manufacturing Research Centre (AMRC) runs an open-access additive manufacturing station with a fleet of 12 Form 2 stereolithography (SLA) 3D printers

The Design and Prototyping Group at the University of Sheffield Advanced Manufacturing Research Centre (AMRC) runs an open-access additive manufacturing station with a fleet of 12 Form 2 stereolithography (SLA) 3D printers for hundreds of engineers working on diverse projects across the site.

Get Started With SLA 3D Printing

Formlabs offers two high precision SLA 3D printing systems, a growing library of specialized materials, intuitive print preparation and management software, and professional services - all in one package.

Formlabs offers two high precision SLA 3D printing systems, a growing library of specialized materials, intuitive print preparation and management software, and professional services—all in one package.

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